...土地に高低のある山の手の町の寺々は...
岩本素白 「寺町」
...妙子は山の手のある旧御家人(ごけにん)の娘だった...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...「崋山の手紙を十円で引取つて呉れたさうで...
薄田泣菫 「茶話」
...山の手の場末の町であるから十時を打つて間もないのに...
田中貢太郎 「蟇の血」
...沢山の手がありますから...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...山の手の谷の底では...
田中貢太郎 「妖影」
...山の手の町には、柿の葉などが道に落ち散って、生暖かい風に青臭い匂いがあった...
徳田秋声 「黴」
...更に足曳(あしびき)の山の手のために...
永井荷風 「日和下駄」
...山の手の庭は木々の葉落尽すが故に夏よりも明(あかる)く晴々しく...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...この邊は山の手でも藪蚊(やぶか)の多いところで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まだ江戸の山の手に残る豪族の...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...山の手の人びとも芝居は一度ぐらい抜いてもこの菊人形ばかりは見のがさない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...沢山の手紙が間違いなく宛先へつくのが奇跡のように思われたものだ...
平林初之輔 「雑文一束」
...山の手のサンゼリゼのカフェーにはいつもよく姿を現した...
横光利一 「旅愁」
...山の手のほうに拠(よ)っているのが...
吉川英治 「新書太閤記」
...弦之丞とお綱を剣山の手まえまで見送って星越(ほしごえ)から土佐境へ逃げた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...わずかに、山の手の崖に、山桜が白く見られる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...山の手の方へ向って...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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