...退役後は佐世保の山の手に小さな家を建てて暮そうなどと空想してみたり...
梅崎春生 「桜島」
...今豊橋辺にあつちこつち崋山の手紙が散(ちら)ばつて...
薄田泣菫 「茶話」
...わたくしの家の焼けた山の手の麻布あたりとは比較にならなかったものらしい...
永井荷風 「草紅葉」
...自分は重たい唐傘(からかさ)を肩にして真暗な山の手の横町を帰つて来た時...
永井荷風 「花より雨に」
...更に足曳(あしびき)の山の手のために...
永井荷風 「日和下駄」
...夜烏子は山の手の町に居住している人たちが...
永井荷風 「深川の散歩」
...二人の日本人が倫敦(ロンドン)の山の手の...
夏目漱石 「永日小品」
...いずれも東京の山の手へでも持って来て眺めたいものばかりであった...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...東京の山の手から...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...正面にはコンクリートの上に緑色の文字で山の手ビルディングと浮き出させ...
野村胡堂 「九つの鍵」
...今では山の手で指折りの店になりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...山の手アパートの食堂のボーイ鷲尾によって...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...彼のようにこれから沢山の手柄もたて...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...そして緑から吹き出たやうなそよそよした爽やかな風がからだをなでるときどき隙間には山の手の電車が通るあかるい窓...
室生犀星 「星より來れる者」
...老虎灘途上の山の手にある同君の別宅に会し...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...今では山の手に庭園(ガーデン)付きの宏壮な邸宅や厩舎(きゅうしゃ)をもって...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...浜辺と山の手から...
吉川英治 「私本太平記」
...江戸におらぬと」「鴻山の手から...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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