...生来礼にならはぬ疎狂の予は少なからず狼狽した程であつた...
石川啄木 「悲しき思出」
...少なからず周章(どぎまぎ)したが...
石川啄木 「病院の窓」
...北川氏は少なからず失望した...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...当時已(すで)にこの最後の場合を予想して少なからず狼狽(ろうばい)した...
江戸川乱歩 「心理試験」
...流石の彼もこの吉報には少なからず興奮していた...
江戸川乱歩 「心理試験」
...警察で煙草を取り上げられた時には少なからず口惜しかったが...
大杉栄 「続獄中記」
...十九世紀の物理学の進歩はたぶん少なからず渋滞をきたしたに相違ない...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...少なからず感動させられたようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...今見てすら少なからず感興をひく春日社頭の燈籠が...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...少なからずテレて彼...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...斎忌等の節一定期間男女別れて群居する民少なからず...
南方熊楠 「十二支考」
...碩学高僧真面目にこれを禦(ふせ)ぐ法を論ぜしもの少なからず...
南方熊楠 「十二支考」
...消極性を少なからずもっている...
宮本百合子 「新たなプロレタリア文学」
...実はこの『勲功記』を根拠とする者も少なからず...
柳田国男 「雪国の春」
...半之助は少なからず閉口した...
山本周五郎 「山彦乙女」
...途上の東国勢に寄せて来る郷民まがいの武士もまた少なからずあったことが窺(うかが)われる...
吉川英治 「私本太平記」
...しかし種々の点において少なからず嬰児を思わせるものがある...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...この着眼にはわたくしは少なからず驚かされたのである...
和辻哲郎 「露伴先生の思い出」
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