...水草の藻が少しく亂れて居る許り...
伊藤左千夫 「奈々子」
...この夜は頭も少しくさえて夕飯も心持よくたべた...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...少しく遅い朝食を済ませた私は...
上田広 「指導物語」
...しかしながら少しく心を開き...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...序(ついで)に今少しく頭に余裕があつたら...
薄田泣菫 「茶話」
...何かもう少しくれてやりたいような気さえした...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...彼れ少しく動けば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...また少しく小高(こだか)い処は直ちに峨々(がが)たる山岳の如く...
永井荷風 「日和下駄」
...傍へ置いた貧之徳利を取り上げて少しく振って試み...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただ風吹く毎に少しくゆれるのみである...
夏目漱石 「一夜」
...娘の方は半死半生だつたさうですよ」「で?」「音次郎は少しくらゐ泳ぎも知つて居たのと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少しく西洋に触れては日本にもどり...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...夫れでも拙者(せっしゃ)と話は出来ないかと少しく理屈を云(いっ)た所が...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...少しく苦味(にがみ)がある...
牧野富太郎 「植物知識」
...少しくらゐ煩さい位の多くの石を馳驅して...
室生犀星 「京洛日記」
...日本の多くの農村は今少しく昔ながらの生産協同を続けなければならなかったであろうが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...寝ていて少しく起きる必要のある人々にとっては...
柳田国男 「雪国の春」
...昭和十三年八月著者再版序今度岩波書店の諒解を得て、少しく増補の上、植村道治君の手により再版をおこすことになった...
和辻哲郎 「孔子」
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