...十八九の小ぎれいな娘で...
有島武郎 「或る女」
...二人は停車場の付近にある或(あ)る小ぎれいな旅館を兼ねた料理屋で中食(ちゅうじき)をしたためた...
有島武郎 「或る女」
...どうしても五十以上にはなつてゐますね』『もうそんなもんだらうねえ』何時の間にか私の前の方で小ぎれいななりをしてゐた祖母は私の問ひに格別考へる様子もなく顔をうつむけたまゝどうでもいゝやうな返事をしました...
伊藤野枝 「白痴の母」
...しかし服装の小ぎれいなわりに...
海野十三 「透明猫」
...小屋の中の片側には数日分の薪材(しんざい)に付近の灌木林(かんぼくりん)から伐(き)り集めた小枝大枝が小ぎれいに切りそろえ積みそろえられていかにも落ち着いた家庭的な気持ちを感じさせる...
寺田寅彦 「小浅間」
...すべてが小ぎれいできちんと片付いていて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ちょっとした庭に面した小ぎれいな部屋(へや)を見出していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女の室は狭く小ぎれいで奥まっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ふと小ぎれいな垣根越しに見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...どちらもボーデの流れに沿つた小ぎれいな山間の避暑地で...
野上豐一郎 「キフホイザー」
...小ぎれいな靜かな町である...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...小ぎれいな郊外にあり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の土壌」
...小ぎれいな字を三つ四つ書いたと思うと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...小ぎれいにならべられてゐて...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...小ぎれいな店の造りを明るく照らしている...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...路次裏ではあるが小ぎれいなしもたやで...
吉川英治 「紅梅の客」
...しかしそのお蔭に、留守でも女手がとどいていたせいだろう、彼の机のまわりなども、小ぎれいだった...
吉川英治 「私本太平記」
...河筋にある舟料理の小ぎれいなのを探しているふうだった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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