...十八九の小ぎれいな娘で...
有島武郎 「或る女」
...二人は停車場の付近にある或(あ)る小ぎれいな旅館を兼ねた料理屋で中食(ちゅうじき)をしたためた...
有島武郎 「或る女」
...どうしても五十以上にはなつてゐますね』『もうそんなもんだらうねえ』何時の間にか私の前の方で小ぎれいななりをしてゐた祖母は私の問ひに格別考へる様子もなく顔をうつむけたまゝどうでもいゝやうな返事をしました...
伊藤野枝 「白痴の母」
...しかし服装の小ぎれいなわりに...
海野十三 「透明猫」
...小ぎれいな家の並んだ上品な通りへ出た...
鈴木三重吉 「桑の実」
...その服装の質素ではあるが気をつけた小ぎれいさにクリストフは注意をひかれた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...すべてが小ぎれいできちんと片付いていて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女の室は狭く小ぎれいで奥まっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...小ぎれいな箱馬車なら月に五百フランもあればいいでしょう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ふと小ぎれいな垣根越しに見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...思いもよらぬ小ぎれいな庵(いおり)がたっているではありませんか...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...小ぎれいな字を三つ四つ書いたと思うと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...自分は小じんまりとした「文化住宅」に小ぎれいに住んでパアマネントをかけた奥さんとの間に一年置きに生んだ子供にパパなどと言わせ...
三好十郎 「恐怖の季節」
...小ぎれいにならべられてゐて...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...小ぎれいな店の造りを明るく照らしている...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...この一劃では小ぎれいな家の格子をあけると...
吉川英治 「江戸三国志」
...路次裏ではあるが小ぎれいなしもたやで...
吉川英治 「紅梅の客」
...しかしそのお蔭に、留守でも女手がとどいていたせいだろう、彼の机のまわりなども、小ぎれいだった...
吉川英治 「私本太平記」
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