...人の感覺の尋常な感應範圍を逸して...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ワットでもニウトンでも普通の人々が当然のこととして少しも疑はぬ様な尋常な事件に対して疑ひ掛けた故に...
丘浅次郎 「疑ひの教育」
...一見して自分はその尋常ならざる性質を知つた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...まあ尋常な顔立だし...
豊島与志雄 「朝やけ」
...その健全な尋常な働きを束縛することは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ぐずぐずしているとお前様も殺(や)られちまいますぜ」尋常ならば眼を廻すべきところ...
中里介山 「大菩薩峠」
...尋常な絵師とは思われません...
中里介山 「大菩薩峠」
...お品さんは尋常な音(ね)をあげる娘さんじゃなかったはずだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それは平凡尋常なものだったろうと思われる...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...かなり立派で尋常な鼻のかわりに...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...ただ尋常な端正な快適なものこそは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...今俗には小さく尋常なるを久知奈波といひ...
南方熊楠 「十二支考」
...尋常ならば女小姓(おんなこしょう)に取らるべきであった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...尋常な遣り方ではない...
森鴎外 「半日」
...T「尋常ならば彼奴等如きの五人六人」「束になって参ろうとも……ビクとも致す...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...お豊というその女も尋常な性分ではないようだ...
山本周五郎 「花も刀も」
...尋常な人ではないと思ったが...
山本周五郎 「風流太平記」
...それを尋常なごあいさつで話しかけたのでは...
吉川英治 「江戸三国志」
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