...爪(つま)はずれの尋常なのが...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...身体の疲労尋常ならず...
井上円了 「おばけの正体」
...この世界は形而下の尋常な世界ではないので...
戸坂潤 「技術の哲学」
...少しの考慮の後には尋常ならぬ不可能なことのように彼には思えた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...尋常な場合だけをとれば...
豊島与志雄 「録音集」
...ぐずぐずしているとお前様も殺(や)られちまいますぜ」尋常ならば眼を廻すべきところ...
中里介山 「大菩薩峠」
...邪魔に来て済まないという様な尋常な云訳を述べながら...
夏目漱石 「それから」
...と云って話を途切らすのも礼に欠けると思って「だいぶ人が出ましたろう」と極(きわ)めて尋常な問をかけた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...立居振舞も尋常な上に新嫁のやうに純情で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...色白で眼鼻立が尋常なくせに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かなり立派で尋常な鼻のかわりに...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...高尚なことも尋常なことも話すことが出來なくなりました...
堀辰雄 「春日遲々」
...毀誉褒貶(きよはうへん)の極めて多きは其人の尋常ならざるを証する者也...
山路愛山 「明治文学史」
...――尋常なことではないな...
山本周五郎 「風流太平記」
...「実に馬超という敵は尋常な敵ではない...
吉川英治 「三国志」
...ちょっと話してみても尋常な骨柄(こつがら)でないことはすぐ分りました...
吉川英治 「私本太平記」
...すまぬなどと尋常なことばを以てしたら...
吉川英治 「私本太平記」
...「たいそう尋常なお話で...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索