...寝しなにしますか...
泉鏡花 「婦系図」
...好きな煙草を寝しなに一本...
太宰治 「狂言の神」
...アダリンを一箇寝しなに飲ますようにしてみたが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...最初は葡萄酒(ぶどうしゅ)を寝しなに一杯ずつ飲むことをすすめる...
谷崎潤一郎 「途上」
...寝しなにそんなもん飲むいうことなんぞめったにあれしませんのんに...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...寝しなにも起きがけにもまた/\一浴のつもりだ! 湯の味は何だか甘酸つぱくて...
種田山頭火 「行乞記」
...・こんなところに師走いそがしい家が建つ・枯れつくして芭蕉葉は鳴る夜の片隅・遠く鳥のわたりゆくすがたを見おくる・寝しな水のむ山の端に星一つ・あすはお正月の御飯をあたゝめてひとり十二月廿七日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...この夢を見た夜は寝しなに続日本紀(しょくにほんぎ)を読んだ...
寺田寅彦 「LIBER STUDIORUM」
...火鉢の傍に立て膝をして寝しなに莨を喫(す)っていた...
徳田秋声 「足迹」
...寝しなに胸を圧していたあの感傷も迹(あと)なく消えた...
徳田秋声 「縮図」
...寝しなに一ぷくやろうとして...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの金物やの小僧は、なんで毎日ふとんをほすのかと、祖母にきくと、「寝しなに、お餅(もち)を煮て、あったかいのを、一切食べさせてやればよいのだが――としよりもいるのに...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...寝しなの濁り酒を楽しんだ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...“美しいもの”古田さんが、何日(いつ)か、酔い寝しながら、ブツブツと、「僕がこんなに太宰のことを思っているのに、太宰は僕のことを思ってくれない」と...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...寝しなに枕許に近づけておきましたこの電気を捻(ひね)って...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...まろび寝しながら...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...寝しなに」膳がくる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ゆうべ、寝しなに、ここを固く閉めて床についた筈なのが、開け放しになっているので、お吉は、起きるとすぐに、あたりのさまを疑った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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