...夫は始めてあたしの害心(がいしん)に気がついた...
海野十三 「俘囚」
...よしどんな害心をもつてゐる悪戯者に出会さうとも...
薄田泣菫 「独楽園」
...いささかも害心のないことを示すことにした...
太宰治 「畜犬談」
...内心如夜叉(ないしんにょやしゃ)的の奸佞(かんねい)の害心があるとも知らず...
太宰治 「畜犬談」
...彼は殺害心を起こしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...虚栄と利害心と下等な快楽主義との人物と同じくらいに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...猿ではないが――」「忍びよる気配には殺気がござりました」「感じたか」「害心無きものの近づく音とはちがっておりました」「のう...
直木三十五 「南国太平記」
...害心の無いことを示してから「深夜に...
直木三十五 「南国太平記」
...害心のないところに...
中里介山 「大菩薩峠」
...害心をいだいていると判断してもさしつかえないでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...害心も認められない...
中里介山 「大菩薩峠」
...ずっと下卑(げび)た利害心に駆られて...
夏目漱石 「こころ」
...それと共に彼の胸には一種の利害心が働いた...
夏目漱石 「道草」
...同時にただそれだけの利害心でこの問題を片付けてしまうほど彼の性格は単純に出来ていなかった...
夏目漱石 「道草」
...またはくしゃりと一度に押し潰(つぶ)した方が得かという利害心が働らいていた...
夏目漱石 「明暗」
...道義心と利害心が高低(こうてい)を描いて彼の心を上下(うえした)へ動かした...
夏目漱石 「明暗」
...害心たちまちに消滅してあまつさえ後悔の涙禁じがたし...
服部之総 「加波山」
...……怖ろしい、思えば、怖ろしい自分の心であった」「だが――親鸞を害(あや)めなさろうとしたその心が、真の宿縁となって、ここにおん身が真実を吐き、わしが真実の手をのぶることとなったと思えば、その害心に、わしは掌(て)をあわせる...
吉川英治 「親鸞」
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