...害心もあらんかと...
泉鏡花 「活人形」
...かりそめにも害心(がいしん)のある人物に見えなかった...
海野十三 「怪星ガン」
...誰一人害心を持つてゐるものがあらうなどとは思つてゐない...
薄田泣菫 「独楽園」
...害心を有してゐない證據と言つてよい...
太宰治 「お伽草紙」
...常(つね)に陣(ぢん)どって相鬪(あひたゝか)ふ……仁心(じんしん)と害心(がいしん)とが……而(しかう)して惡(あ)しい方(かた)が勝(か)つときは...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...害心があるのだとされてゐます...
豊島与志雄 「アフリカのスタンレー」
...彼は殺害心を起こしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...虚栄と利害心と下等な快楽主義との人物と同じくらいに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...猿ではないが――」「忍びよる気配には殺気がござりました」「感じたか」「害心無きものの近づく音とはちがっておりました」「のう...
直木三十五 「南国太平記」
...すべての人が犬に向って害心を持たずに近寄っても...
中里介山 「大菩薩峠」
...害心も認められない...
中里介山 「大菩薩峠」
...それと共に彼の胸には一種の利害心が働いた...
夏目漱石 「道草」
...同時にただそれだけの利害心でこの問題を片付けてしまうほど彼の性格は単純に出来ていなかった...
夏目漱石 「道草」
...またはくしゃりと一度に押し潰(つぶ)した方が得かという利害心が働らいていた...
夏目漱石 「明暗」
...害心たちまちに消滅してあまつさえ後悔の涙禁じがたし...
服部之総 「加波山」
...恐怖すべき害心を抱いているに相違ない人物が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...害心のないのを感じたらしくそこへ坐った...
宮本百合子 「犬三態」
...……怖ろしい、思えば、怖ろしい自分の心であった」「だが――親鸞を害(あや)めなさろうとしたその心が、真の宿縁となって、ここにおん身が真実を吐き、わしが真実の手をのぶることとなったと思えば、その害心に、わしは掌(て)をあわせる...
吉川英治 「親鸞」
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