...客遊既に一年半、故国の趣味と生活とに対する郷愁を胸の奥に持つてゐる私に取つては、その微妙な色彩、その簡素な描線、そのほのかな静かな気分が、殆んど一種の救ひとして働きかけて来た...
阿部次郎 「帰来」
...兩三年客遊の間に於て惠果大阿闍梨に就き密教を攻究し...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...至って慷慨家で家を外に四方に客遊(かくゆう)していた...
田中貢太郎 「蘇生」
...李斯は秦に客遊し逐客の令下りて逐はれんとし...
服部宇之吉 「荀子解題」
...売春はいつも女のたそがれだ念入りな化粧がなおさら犠牲は美しいと思いこんでいる物語鐙(あぶみ)のない馬 汗をかく裸馬レースのたびに白い息を吐くああこの乗心地騎手は眼を細めて股(もも)で締める不思議な顔でのぼせかえっている見物客遊廓で馬の見立てだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...後二月にして客遊中の子を見ること能はずして歿したからである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...くばりごとままごとはしだいに御客遊びの方へ展開していったようだが...
柳田国男 「こども風土記」
...またはオキャナンコというのが東京などの御客遊びに該当する...
柳田国男 「こども風土記」
...御客遊びをオクサンゴッケンと呼んでいる例が...
柳田国男 「こども風土記」
...御客遊びをオバゴトといっているのは一時代古い頃の形ということができる...
柳田国男 「こども風土記」
...ひと月余り客遊していた菩提山のふもとを辞し...
吉川英治 「新書太閤記」
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