...――少くとも僕に「あきらめ」の天恵の下るとすれば...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...天恵多き我国のいずくに於てか...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...日本位天恵に乏しい国は無いのであります...
井上準之助 「最近欧米に於ける財政経済事情」
...伊太利の如きは最も天恵の乏しい国と云はれて居りますが...
井上準之助 「最近欧米に於ける財政経済事情」
...独逸は他国に比して余り天恵に富んで居る国ではありませぬ...
井上準之助 「最近欧米に於ける財政経済事情」
...極めて乏しい天恵の下に...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...まずまず日本国などこそ尤(もっと)も天恵に浴しておるといってよかろうかと思います...
高浜虚子 「俳句への道」
...その天恵を享受しているこの日本にあっては...
高浜虚子 「俳句への道」
...それが第一の天恵である...
高浜虚子 「別府温泉」
...私にとつては一つの天恵だ...
種田山頭火 「其中日記」
...そうしてたださえ豊富な天恵をいっそう有利に享有すると同時にわが国に特異な天変地異の災禍を軽減し回避するように努力すれば...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...しかるに現代の日本ではただ天恵の享楽にのみ夢中になって天災の回避のほうを全然忘れているように見えるのはまことに惜しむべきことと思われる...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...我々が日頃自分の舌を甘やかしすぎて勿体(もったい)ないくらいの天恵を忘れさせてることを思わせる...
中勘助 「胆石」
...天恵の少い北国の寒村では...
中谷宇吉郎 「米粒の中の仏様」
...この畑灌漑によって初めてその天恵を十分に利用しているのである...
中谷宇吉郎 「コロラド通信」
...天恵のごとく彼女の前に露出されたこの時のお秀の背後に何が潜んでいるのだろう...
夏目漱石 「明暗」
...いやもう羨ましい天恵(てんけい)を享受している次第で! 大概の上流の紳士は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...一人晶子さんに許された天恵のやうなものだ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
便利!手書き漢字入力検索