...夢中で梯子段の方へ退却していつた...
海野十三 「恐怖について」
...僕をかかえこむと夢中で逃げだされたのです」「マルタンさんですね」「そうだ...
海野十三 「恐竜島」
...その凄まじい権幕に私は夢中で庭へ飛び降りて逃げ出しました」「愛子さんをどうしました」「残して来た事に気がついて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「あの顔」
...ただ無我夢中で二階の自分の部屋まで辿(たど)り着いて寝台(ベッド)の上に身を投げると蒲団(ふとん)にしがみ付いて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...夢中で手紙書いてしもたんですが...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...そして私は通りへ出ましたが、無我夢中で、足で歩いてるのか頭で歩いてるのか分かりませんでした...
コナンドイル Arthur Conan Doyle 三上於莵吉訳 「株式仲買店々員」
...無我夢中でただ前へと進んでいった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...無我夢中で突っ走った人々は...
永井隆 「長崎の鐘」
...その当時は夢中である...
夏目漱石 「坑夫」
...荒物屋の老爺は近頃の與三郎は越後屋のお此(この)に夢中で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俺は浅ましさにふるえながら夢中で夜具を被(かぶ)って中にもぐり込んだ...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...あたしは崖のふちを夢中で逃げてゐた...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...「今度は其処から……」と彼女は、云つて、また彼が、夢中で駆けて、母の側に着いた時「十ウ――」と叫んだ...
牧野信一 「貧しき日録」
...半ば夢中で引戸をあけた...
山本周五郎 「青べか物語」
...大変だと思ったらあとは夢中で...
山本周五郎 「青べか物語」
...なかば夢中であった...
山本周五郎 「契りきぬ」
...風雨の中を夢中で逃げ...
吉川英治 「篝火の女」
...煙草は半ぶん夢中ですうのだが日に六...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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