...彼は夢中で駈けだした...
海野十三 「火葬国風景」
...私は夢中で太子の手を握り返した...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...「林太郎樣は許嫁(いひなづけ)のお禮にすつかり夢中で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夢中で風呂の蓋(ふた)を取つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夢中で橋を渡ると...
原民喜 「壊滅の序曲」
...それからは夢中でスタンレイ街道へ乗り入れました――何を考えていたか...
牧逸馬 「双面獣」
...兄さんは稽古着のまま夢中で駆けてゐたのね...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...夢中で読みつゞけた...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...午近くに眼を醒して晴天だと彼は半(なかば)夢中で跳ね起きて(そんな姿で往来に駆け出しても誰も異様とも思はない夏の小さな村ではあつたが)タオルを被つた黒褌ひとつで石段を駆け降り街道を横切つて海へ飛んで行つた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...石段を夢中で駆け降りた...
牧野信一 「南風譜」
...四人は夢中で板きれや桟の折れなどを取りのけた...
山本周五郎 「さぶ」
...すぐいって来い」あまりのはげしさに菊枝はなかば夢中で良人の部屋をはしり出た...
山本周五郎 「日本婦道記」
...それだから夢中であんなことを云ったんだけれど...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...濃紅姫はこの時までまるで夢中でいたのでした...
夢野久作 「白髪小僧」
...無我夢中で君は飛び上っていたよ...
横光利一 「旅愁」
...お藤や!」夢中で走りだしたお米の眼の前にザブーンとすごい波音がして...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...洞窟の中へ夢中で走りこんだ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ほこほこする黒土を両手の爪で無我夢中で掘り起していた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
便利!手書き漢字入力検索