...二 初対面の印象私が初めて美妙と音信したのは『夏木立』発行後間もなくであった...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...美妙の『夏木立』は明治二十一年八月の出版で...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...廢塔のあせし丹塗や夏木立 碧葉晝顏に拾ふ古塔の瓦哉 同われは...
大町桂月 「中野あるき」
...棟梁(とうりょう)の材ばかりなり夏木立五月二十三日 大雪崩会歓迎句会...
高浜虚子 「六百句」
...顧みる七十年の夏木立草刈の顔は脚絆(きゃはん)に埋(うず)もれて七月十日 句謡会...
高浜虚子 「六百句」
...夏木立の青い日影を浴びて立っていた...
太宰治 「地球図」
...あの夏木立の影も映らむばかりでございました...
太宰治 「葉」
...・さみだるゝや真赤な花の・濡れて尾をたれて野良犬のさみだれ・はたらく空腹へさみだれがそゝぐ・梅雨空のしたしい足音がやつてくるよ(改作)・あめのはれまの枇杷をもいではたべ・梅雨あかり私があるく蝶がとぶ・びつしより濡れてシロ掻く馬は叱られてばかり追悼・夏木立...
種田山頭火 「行乞記」
...魚臭(うおくさ)き村に出(いで)けり夏木立旅中の実咏(じつえい)である...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...例へば 鎌倉やみ仏なれど釈迦牟尼は美男におはす夏木立かなの如き歌では如何にも耳ざはりである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...成るほどこの歌の如きにしても 柔肌の熱き血汐に触れも見でさびしからずや道を説く君 のやうに 鎌倉や御仏なれどシヤカムニは美男におはす夏木立哉 のやうに一読直ちに瞭然とは行かない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...まさに夏木立に囲まれた湖の深い色だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...雨晴れやパンの樹のある夏木立三月十日今日の午後二時にコロンボに着く筈...
横光利一 「欧洲紀行」
...吏道夏木立私の曾つて發表した短篇のうちに「鬼」といふ小説がある...
吉川英治 「折々の記」
...夏木立の梢(こずえ)を仰ぐと...
吉川英治 「親鸞」
...「あの人とここで別れぬあの人とここで逢ひたる夏木立かな」たれかの...
吉川英治 「随筆 新平家」
...夏木立につつまれた伽藍(がらん)のなかで...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...滝の上の夏木立の色がまたすばらしく...
吉野秀雄 「滝しぶき」
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