...「まづたのむ椎の木もあり夏木立(こだち)」――芭蕉(ばせを)は二百余年前(ぜん)にも...
芥川龍之介 「わが散文詩」
...尤も『夏木立』中の「武蔵野」は初め『読売新聞』に載ったのであるが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...廢塔のあせし丹塗や夏木立 碧葉晝顏に拾ふ古塔の瓦哉 同われは...
大町桂月 「中野あるき」
...顧みる七十年の夏木立草刈の顔は脚絆(きゃはん)に埋(うず)もれて七月十日 句謡会...
高浜虚子 「六百句」
...・さみだるゝや真赤な花の・濡れて尾をたれて野良犬のさみだれ・はたらく空腹へさみだれがそゝぐ・梅雨空のしたしい足音がやつてくるよ(改作)・あめのはれまの枇杷をもいではたべ・梅雨あかり私があるく蝶がとぶ・びつしより濡れてシロ掻く馬は叱られてばかり追悼・夏木立...
種田山頭火 「行乞記」
...・草苺ほのかに朝の水がたゝへ(改作)・青葉のむかういちはやくカフヱーの灯咲いてゐる花を見つけてきてゐるてふてふ・草の葉の晴れててふてふ三つとなつて・こゝまで機械がうなつてゐる梅雨空・うらから仔蟹もはうてくる山の情死者を悼む四句・青葉につゝまれてふたりで死んでゐる骨だけとなり梅雨晴るゝ山夏木立ふたりで死んで腐つてゐた・夏山ひそかにも死んでいつたか南無阿弥陀仏必然に...
種田山頭火 「行乞記」
...煤煙(ばいえん)に黝(くす)んだ夏木立ちの下蔭へ来たころまでも...
徳田秋声 「爛」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...魚臭(うおくさ)き村に出(いで)けり夏木立旅中の実咏(じつえい)である...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...青葉の茂った夏木立の街道を通って来ると...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...まさに夏木立に囲まれた湖の深い色だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...尤も『夏木立』中の『武蔵野』は初め読売新聞に載つたのであるが...
水野葉舟 「言文一致」
...諏訪(すわ)神社の夏木立を背景として...
吉川英治 「江戸三国志」
...行く手に鬱蒼(うっそう)たる一(ひと)むらの夏木立...
吉川英治 「剣難女難」
...夏木立の梢(こずえ)を仰ぐと...
吉川英治 「親鸞」
...また“まづたのむ椎(しひ)の木もあり夏木立”と詠(よ)み...
吉川英治 「随筆 新平家」
...寂たる夏木立に委せられていたからであろう...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...夏木立の神さびた奥へ進んで行った...
吉川英治 「源頼朝」
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