...この次(つ)ぎは姉君様(あねぎみさま)が是非(ぜひ)お目(め)にかかるとの仰(おお)せでございます...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...その日から幸福な松吉は男爵家の若君様として...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...して貴君様の御病気とは...
田中貢太郎 「人面瘡物語」
...あのお方がそれでございましょう」と番組と人とをお松は見比べながら、「第二番は能登守様の御家来で小川様……」と言って、番組と人とをまた引合せながら、「お君様、あなたの殿様からおいでなされたお方は、まだ若いお方でございますね」お松の蔭に隠れるようにしていたお君は、小さい声で、「主人のお小姓でございます」と言っている時に、その人は桟敷の下へ来て綾藺笠(あやいがさ)を振りかたげて桟敷の上を見上げました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「お君様」「はい」「あなた様のお家のお方は...
中里介山 「大菩薩峠」
...いっそお君様が自分から御辞退申せばよいのにと...
中里介山 「大菩薩峠」
...私はお君様に代って...
中里介山 「大菩薩峠」
...お君様は亡くなりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...お君様のくれぐれの遺言もございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...学問の考えは、深ければ深いほど落着くが、人情の考えというものは、深ければ深いほど乱れてくるものだ」「では、殿様には、何かお心を乱すような人情の思い出が、お有りあそばしますか」「有るとも、大有りだ」「伺いとうございますね」「言わん方がいいだろう、言えばいや増す思いというものだからな」「では、わたくしが代って申し上げてみましょうか、お君様のことを、お思い出しになったのでございましょう……」「うむ……いや、違う、あれはもう忌明(いみあけ)だ、思い出せば不憫(ふびん)と思いやられぬことはないが、いつまでも愛惜(あいじゃく)を追うのは、それ、冥路(よみじ)のさわりというものでな、今では、さっぱりとあきらめている、いまさら思い出して、心を傷(いた)ましむるということもないのだ」「では、奥方様のことを……」「いや、あれは愛情がない、権式があるばかりだ、正直に言うと、結婚以前から冷たいもので、今もその通り」「では、どなたのことを思い出しておいでになったのでございますか」「実はな、お松どの、君のことを考えて、つい思いに沈んでしまったのだ」「まあ、勿体(もったい)ない」と言って、お松がまたも真紅になって、うろたえる心を抑(おさ)えることができないほどです...
中里介山 「大菩薩峠」
...「有難(ありがと)う御座います、姫君様、村松金之助生まれて始めての生き甲斐で御座います」村松金之助は、木戸の柱に縋(すが)り付いたまま、命を絞るような涙を流しているのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...姫君様」「でも私は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...我参る度々に嬉しげにもてなして帰らんといへば今しばし/\君様と一夕の物語には積日の苦をも忘るるものを...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...平家の君様達と承りますれば...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...さすがに中の君様には...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それに中の君様に結婚をおさせになりましたことは父宮様の御遺戒にもそむいたことであったと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...……何とな?」「安土の主君様は...
吉川英治 「新書太閤記」
...わたくしが兄君様から...
吉川英治 「日本名婦伝」
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