...名も知らない十名ばかりの小學教員どもは...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...八十名ばかりの知人を招いて夜会を催した...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...庭――それは名ばかりの...
直木三十五 「南国太平記」
...意外にも五十名ばかりの人々がギッシリつまっている...
中井正一 「実践について」
...雨戸は名ばかりで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...名ばかりは當主の染井鬼三郎の枕を叩くやうにして訊いたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...唐沢兵長は中央部に残っている十名ばかりの兵隊の一団を包囲し...
久生十蘭 「ノア」
...妻の名ばかり呼んでいる...
火野葦平 「花と龍」
...仕切りとは名ばかりの低い衝立(ついたて)が立ててあるきりなので...
火野葦平 「花と龍」
...それはほんの名ばかりで...
堀辰雄 「水族館」
...麦を作りまする百姓とは名ばかり...
三好十郎 「斬られの仙太」
...それでも住所録や手帳から書き拔いてみると二十名ばかりあつた...
三好十郎 「肌の匂い」
...後にはその名ばかり残って...
柳田國男 「日本の伝説」
...小僧たちの名ばかりを喚(よ)んでいたようである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...もちろん、仮名ばかりだし、云いたいことの半分も表わせない、もどかしさの感じられる筆つきだったが、読むうちに異郷の空の寒ざむとした色がみえ、暗い街筋や橋や、乾いた風の吹きわたる埃立(ほこりだ)った道などが眼にうかんだ、そしてそういう風景のなかで、知り人もなく友もない彼が、たったひとり道具箱を肩にして道をゆき、どこかの暗い部屋の中でひっそりと冷たい食事をする、そういう姿が哀(かな)しい歌かなにかのように想像されるのであった...
山本周五郎 「柳橋物語」
...刑事が二名ばかり来ていた...
夢野久作 「巡査辞職」
...十名ばかりの兵を乗せて迎えに来て...
吉川英治 「新書太閤記」
...約十名ばかりの土豪兵は...
吉川英治 「新書太閤記」
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