...――」「悪くはないやうだ...
芥川龍之介 「山鴫」
...昔は立派な宿屋らしく造作も悪くはない...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...掠めたように静かに行き過ぎるのも悪くはない...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...「馬も悪くはないが...
太宰治 「新釈諸国噺」
...ここのようなのも悪くはない...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...居心地は悪くはないけれど...
田山花袋 「田舎教師」
...すこしも悪くはない」私はさう云つて...
津村信夫 「挿頭花」
...三十年前の錯覚だらけの記憶をそのまま大事にそっとしておくのも悪くはないと思うのである...
寺田寅彦 「子規自筆の根岸地図」
...可憐(かれん)な都会の小学児童まで動員してこの木枯しの街頭にボール箱を頸(くび)にかけての義捐金(ぎえんきん)募集も悪くはないであろうが...
寺田寅彦 「新春偶語」
...と考えることだけでも悪くはない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それにフレークという言葉はそれほど悪くはない...
中谷宇吉郎 「雪雑記」
...もっと緩(ゆっくり)外(はず)したら宜(よ)さそうなもんじゃないか」「悪いですか」「悪くはないよ...
夏目漱石 「虞美人草」
...彼の消息を待つために四五日ぐずぐずしているのも悪くはないと考えた...
夏目漱石 「行人」
...ちょうど大観音の乞食と同じ事なんですよ」「場所が悪くはないですか」三四郎は珍しく冗談を言って...
夏目漱石 「三四郎」
...気永に構えた仕事を持っていても悪くはないだろう...
三好十郎 「冒した者」
...育ちも悪くはないから...
室生犀星 「生涯の垣根」
...縹緻(きりょう)も悪くはないのだが...
山本周五郎 「日本婦道記」
...そのとおりにゆけば悪くはないだろう...
山本周五郎 「風流太平記」
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