...雨に煙る高台寺下の静かな通りを清水(きよみず)へ抜ける道筋も悪くはない...
岩本素白 「雨の宿」
...このまま一生ここにいても悪くはないと思う...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...昔は立派な宿屋らしく造作も悪くはない...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...悪くはないものだ...
薄田泣菫 「独楽園」
...………」「そう? でもおかあさんに悪くはない?」ナオミは気にしているような口ぶりでしたが...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...可憐(かれん)な都会の小学児童まで動員してこの木枯しの街頭にボール箱を頸(くび)にかけての義捐金(ぎえんきん)募集も悪くはないであろうが...
寺田寅彦 「新春偶語」
...別に悪くはないわけじゃない? それも先生に贔屓分(ひいきぶん)に点をいただこうとは思わないの...
徳田秋声 「仮装人物」
...これを機会にたまには逢っても悪くはないし...
徳田秋声 「縮図」
...そういう土地がまだ残されていると考えてみるだけでも悪くはない...
中谷宇吉郎 「異魚」
...映画俳優だってまん更悪くはないって気がする...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ヒメササユリと別称しても悪くはない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...頭脳(あたま)が悪くはない積りです」「悪く解(と)っては困る...
松本泰 「緑衣の女」
...己だって悪くはない...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...少しも悪くはない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お腹に力を入れるということは悪くはないのに...
柳田国男 「故郷七十年」
...ことによったらそうなっても悪くはないと考えておる...
山本周五郎 「季節のない街」
...そんなことを云ったことさえ覚えがございません」「気分が悪くはないか」「いいえ」「それならいい」と彼は妻の肩を撫でた...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...お蝶おばさんにだって悪くはないわね...
山本周五郎 「柳橋物語」
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