...ふっくらと広い寝台を据(す)え...
池谷信三郎 「橋」
...ふっくらとした美女の肩がもり上っていた...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...息もふっくらといい気持につけ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...毎日鬢(びん)や前髪を大きくふっくらと取った丸髷(まるまげ)姿で出ていた彼女は...
徳田秋声 「あらくれ」
...妻のほうへ引きつけられずにはいられないだろう! 薔薇色にふっくら肥った赤ん坊が...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...そして額がふっくらとしていますが...
豊島与志雄 「乾杯」
...ふっくらした束髪にかこまれた顔には...
豊島与志雄 「幻覚記」
...頬のふっくらとした...
豊島与志雄 「林檎」
...いかに神経のふっくら出来上った兄でも...
夏目漱石 「それから」
...ふっくらした厚い席の上で...
夏目漱石 「明暗」
...手首で詰まっているふっくらした袖には...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...ふっくらと肥えた嬰児(えいじ)のいずくに...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...海酸漿(うみほおずき)のようにふっくらとしていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...粥は梅干の酸味を吸い出し梅干は程よい味にふっくらと肉づいて...
矢田津世子 「茶粥の記」
...しもぶくれのふっくらとした顎(あご)と...
山本周五郎 「竹柏記」
...ふっくらと焼けてくる香ばしい匂いが立つと...
山本周五郎 「柳橋物語」
...「小宰相か」ふっくらと情のこもったお小声だった...
吉川英治 「私本太平記」
...綿のふっくら入っている胴衣(どうぎ)の紐(ひも)だけが紫色なのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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