...」と俳人はこの男の容子(ようす)を見ながら危ぶむようにいった...
高浜虚子 「丸の内」
...父兄がその子弟に小説修業を危ぶむのは...
田山録弥 「小説新論」
...一人では道中が気遣われると言って危ぶむ母親や伯母に笑って言った...
徳田秋声 「足迹」
...人その行を危ぶむ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...寒さは忽ち筆持つことを許すまいと危ぶむからだ...
永井壮吉 「冬日の窓」
...危ぶむことは一つもない...
永井隆 「この子を残して」
...と危ぶむばかりに...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...吾ながら乗るという字を濫用(らんよう)してはおらぬかと危ぶむくらいなものである...
夏目漱石 「自転車日記」
...「お前は?」「私はどんな事でもしますよ」危ぶむ叔母を駕籠の中に押込むと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ころびはしないかと危ぶむやうな...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...全くそれが原因(もと)でお勢の事を断念(おもいき)らねばならぬように成行きはすまいかと危ぶむからで...
二葉亭四迷 「浮雲」
...此様(こん)な女に関係しては結果が面白くあるまいと危ぶむ...
二葉亭四迷 「平凡」
...危ぶむことは出来る...
本庄陸男 「石狩川」
...自分を先生々々と呼ぶ少年の前途を危ぶむとともに...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...なお黄忠を危ぶむかのような口ぶりでゆるした...
吉川英治 「三国志」
...いささか意外そうに「行きますか」と春海さんが危ぶむ...
吉川英治 「随筆 新平家」
...もう少々先まで」「懸念(けねん)には及ばんよ」「危ぶむわけではございませんが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そこの三叉道(みつまたみち)から、巨(おお)きな女男松(めおとまつ)のある方を望んでゆけ」「また、狐に憑(つ)かれないように」と、お通は危ぶむ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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