...年上の友に笑われはせぬかと危ぶむように...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...一人では道中が気遣われると言って危ぶむ母親や伯母に笑って言った...
徳田秋声 「足迹」
...人その行を危ぶむ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...危ぶむことは一つもない...
永井隆 「この子を残して」
...ころびはしないかと危ぶむやうな...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...全くそれが原因(もと)でお勢の事を断念(おもいき)らねばならぬように成行きはすまいかと危ぶむからで...
二葉亭四迷 「浮雲」
...此様(こん)な女に関係しては結果が面白くあるまいと危ぶむ...
二葉亭四迷 「平凡」
...危ぶむことは出来る...
本庄陸男 「石狩川」
...同時に危ぶむような微笑をみせた...
山本周五郎 「いさましい話」
...誰ひとり危ぶむ者はなかった...
山本周五郎 「落ち梅記」
...危ぶむような眼でじっとこちらを見あげている...
山本周五郎 「日本婦道記」
...医者が申しておりました」「それが本当ならよいが」と慶月院は危ぶむように彼を眺めた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いつも、同姓俊基の余りに切れ味のよすぎる弁舌を、危ぶむように、眉ごしに、じろ、じろと見ては、猫背ぎみに、物を案じているといった風...
吉川英治 「私本太平記」
...危ぶむものもあったが...
吉川英治 「私本太平記」
...気負う鋭気を危ぶむかのように熟慮(じゅくりょ)の眼をふさいだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...もう少々先まで」「懸念(けねん)には及ばんよ」「危ぶむわけではございませんが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そこの三叉道(みつまたみち)から、巨(おお)きな女男松(めおとまつ)のある方を望んでゆけ」「また、狐に憑(つ)かれないように」と、お通は危ぶむ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...このような状況を危ぶむ者はいなかった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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