...しかし湖州の母校たる当年の早稲田専門学校――現在の早稲田大学は片上伸の如き...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...もっともそれは表向きではなく島村抱月氏から片上天弦(かたがみてんげん)氏を通じ私から漱石氏の意向を聞いてくれぬかという事であった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...そして古典主義と浪漫主義(自然主義以後のそれらで『新』字を附せられている)との合一である(中村星湖氏片上伸氏等の最近論文参照)...
種田山頭火 「俳句に於ける象徴的表現」
...片上天絃氏の所へも...
直木三十五 「貧乏一期、二期、三期」
...その中で早稻田の片上君が甲府の或る教育會の夏期講習で文藝と教育の問題に關して氣をあげたといふ記事を讀んだり...
野上豐一郎 「湖水めぐり」
...片上伸氏は、既に二回までもこの問題について論議された...
平林初之輔 「エミイル・ゾラの文学方法論」
...「屋上」小会紀念とある故片上伸先生をとりまいた一団の学生の写真があった...
牧野信一 「喧嘩咄」
...私は何時も教室の一番背後の隅の席で、ノートは拡げてはゐるものの、教授の声には上の空で主に窓の外ばかりを眺めてゐるといふ風であつたから、何の教授にも左うである通り教壇の人の姿などは直視することもなし、勿論質問の手を挙げて直接に言葉を交した験しなどは、普通よりも永かつた全学生時代を通じて絶無であつたが、片上先生の、遥か遠くに見える白哲の額、光る眼鏡、凝つと真正面を凝視しながら徐ろに喉の奥から流れ出る、珠玉をふくまれてゐるかのやうな音声に接すると、正しくこれは大学者の姿であるといふやうな漠然とした畏怖の念も涌き、多くの学生に、畏れられ、崇拝されるのは、先づその容貌風姿の実にもシリアスな趣きに端を発するのであらうと点頭かれた...
牧野信一 「文学とは何ぞや」
...『片上伸全集』は興味があると思いますがいかがでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...片上さんの第一巻(全部で三巻)一寸頁をくって見て...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...片上全集の第二巻御覧でしたか? 一人の友に二つの種類のものを求める心のこと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...晨ちゃん――片上晨太郎...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二里片上駅...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「宿片上駅買舟納涼...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」欄外に「陶器は伊部(いんべ)也、片上の少し西也、それより香登(かゞと)それより長船吉井川也」と註してある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...備前和気(わけ)郡の片上(かたかみ)のカタなどと...
柳田國男 「地名の研究」
...和気郡片上の入り海のほとりで朝の兵糧を解きあった...
吉川英治 「私本太平記」
...片上の磯では、兵糧や馬の飼いも匆々(そうそう)に、またすぐ先へ急いだのだった...
吉川英治 「私本太平記」
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