...すつと奧齒に氣息(いき)を引いて小腕を膝頭に乘せた儘「大和」を拾ひ上げた...
有島武郎 「半日」
...と圧(お)した小腕ながら艪を圧す精巧な昆倫奴(くろんぼ)の器械のよう...
泉鏡花 「悪獣篇」
...美人の小腕(こがいな)を邪慳(じゃけん)に掴(つか)みて...
泉鏡花 「活人形」
...」お滝は受けた半を、前髪に当て、額に当て、頬に当て、頬摺(ほおずり)して、肩へかけ、胸に抱(いだ)いた、その胸ではらりと拡げ、小腕を張って、目を輝かして身を反らし、「さてこそさてこそ、この旗を所持なすからは、問うに及ばず、将門(まさかど)が忘れがたみ、滝夜叉姫であろうがな...
泉鏡花 「薄紅梅」
...それに櫓も小腕に似合ぬほど達者に漕ぐ...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...やっと十五になるかならぬの小腕で...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...自分の斬り落された右の小腕を...
直木三十五 「南国太平記」
...生命の無い小腕だとは...
直木三十五 「南国太平記」
...ちゃんと、小腕大明神が、書類を握ってらあ...
直木三十五 「南国太平記」
...腕を捨てて行こうと――小腕の指を披げようとしたが...
直木三十五 「南国太平記」
...兵馬に斬られるか……」「それは――」「まさか兵馬が小腕に斬られようとも思わぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...まず当分は腕を磨くがよかろうとそう申してくれ」十七の小腕(こうで)を以て...
中里介山 「大菩薩峠」
...右の小腕にかかえ込んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...道理で小腕ながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...しずかに取り上げた小腕を見ると細くて白い...
中里介山 「大菩薩峠」
...和三郎は小腕をまくって...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...なかなか小腕のきく男で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...小腕(こかいな)を打つと...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
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