...隱れたる自我の要求と何等の鬪爭なくして其要請する地位を占有することが出來...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...絶滅の恐怖は唯絶滅せしむるに忍びざる何物かを確實に占有する者にのみ許さるゝ情緒である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...然し今は物がそれを占有する...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...それによっていくらかの空間を占有することはできないからである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...思ふに我國民は已に『朝鮮に於ける勢力』を占有するの虚榮を見て歡喜せり...
竹越三叉 「深憂大患」
...商品の新聞広告で最も広大な面積を占有するものは書籍と化粧品と売薬である...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...そしてそこらじゅうにある食物をできるだけ多く占有するように両の前足の指をできるだけ開いてしっかりおさえつける...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...時季によってちがった雑草が交代して占有する順序もおもしろく...
寺田寅彦 「路傍の草」
...故郷というものは自然の風物の占有するものなのであろうか...
豊島与志雄 「故郷」
...自分たちの王権を占有することができる...
中里介山 「大菩薩峠」
...松島の如きはその占有する所の空間広くして一見なほ幾多の時間を費(ついや)す者...
正岡子規 「俳諧大要」
...かかる抛棄された土地を直ちに占有するよりも...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...占有するのだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...または永くこれを占有することがほとんとないから...
柳田國男 「地名の研究」
...人が山野を占有することは...
柳田國男 「地名の研究」
...関東に来ると広漠たる原野を自由勝手に占有することができたために...
柳田國男 「名字の話」
...飽満以上の平和を占有する時であるが...
柳田国男 「雪国の春」
...彼らがその利益を占有することが出来る...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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