...かくのごとき休止の状態に陥ることいよいよ深くいよいよ動かすべからずなった時...
石川啄木 「初めて見たる小樽」
...女が体躯を動かすにつれて...
梅崎春生 「幻化」
...コトコトと物を動かす音などが聞こえていたが...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...これでもう三造の有罪は愈々動かすことの出来ないものになった訳です...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...インディアンは屋根にうがった穴の上にかけられ紐(ひも)で動かすことのできる筵によって風の具合を調節する程度まで進歩していた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...たゞ集団の生活を動かす心的なはたらきは個人の場合よりも遥かに複雑であり...
津田左右吉 「歴史とは何か」
...この怪しいものを膝の下にねじ伏せて動かすまいとしたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...唯欲し相にして然かも鼻をひくひくと動かす犬を見て太十は独で笑うのである...
長塚節 「太十と其犬」
...自分は父が筆を動かす間...
夏目漱石 「行人」
...尾鰭を動かすわけでもない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...それが多数生えている所に行きその苗葉を揺さぶり動かすと...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...魂をゆり動かす変転のうちに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...つまらぬことに感情を動かすのが女御(にょご)后(きさき)の通弊ですよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それを動かすことのできぬ公式論の体系として築き上げ...
矢部貞治 「政治学入門」
...動かすべからざる事実に立脚したものかどうかという事は...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...兵を動かすのは如何なものでしょう」周瑜(しゅうゆ)はそれに対して...
吉川英治 「三国志」
...大阪城の巨石のごときは何百人何千人の力を一つの気合いに合わせなくては一尺を動かすこともできなかったであろう...
和辻哲郎 「城」
...特に人を動かすのは浅川巧(あさかわたくみ)氏を惜しむ一文であるが著者はここに驚嘆すべき一人の偉人の姿をおのずからにして描き出している...
和辻哲郎 「『青丘雑記』を読む」
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