...物々の相剋を安定に持ち来す運命の仕事を助けてゐるのだ...
有島武郎 「運命と人」
...十八日、丙戌、霽、子剋、将軍家南面に出御、時に灯消え、人定まりて、悄然として音無し、只月色蛬思心を傷むる計なり、御歌数首、御独吟有り、丑剋に及びて、夢の如くして青女一人前庭を奔り通る、頻りに問はしめ給ふと雖も、遂に名乗らず、而して漸く門外に至るの程、俄かに光物有り、頗る松明の光の如し...
太宰治 「右大臣実朝」
...七日、壬寅、晴、寅剋大地震...
太宰治 「右大臣実朝」
...廿日、戊寅、今夜子剋、御霊社鳴動す、両三度に及ぶと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...そんな下剋上の恐喝なぞに一顧だに払うはずもなく...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...死を越えてなお愛する妻と愛と憎しみとの相剋(そうこく)の生活を続けてゆくことこそが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...なんでも相生の代わりに相剋(そうこく)...
寺田寅彦 「「手首」の問題」
...それは広義国防というもの自身の内部的な相剋・背反・を意味せざるを得なくなる...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...この五行の相剋相生...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...結局一種の相剋状態ではあるまいか...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...この人間性の覚醒と行動の抑制との相剋があらゆる方面にあらわれていたルネッサンス時代に...
宮本百合子 「現代の主題」
...芸術的意図と経営的必要との相剋は...
三好十郎 「俳優への手紙」
...大義と閨門(けいもん)とはいつも相剋(そうこく)し葛藤(かっとう)する――...
吉川英治 「三国志」
...ここで楠木討伐に剋(か)てば...
吉川英治 「私本太平記」
...我慢ならぬことを耳にいたしまいて」「播磨(はりま)発向の遅延(ちえん)だろうが」「それです」「病には剋(か)てん...
吉川英治 「私本太平記」
...どうしてしばしば足利勢のきもを寒からしめるような戦功を剋(か)ちとるのであろうかと不審のようなお顔であった...
吉川英治 「私本太平記」
...忍に剋(か)って今日の位置を築いた...
吉川英治 「新書太閤記」
...下剋上の現象である...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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