...併し彼は多少緊張した刹那に當つては...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...この刹那にはそれを怪み訝(いぶか)るものはなかったであろう...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...窓越しに寝静まっているT駅を望んだ刹那...
海野十三 「深夜の市長」
...その一刹那、彼の心は変つた...
薄田泣菫 「独楽園」
...――と思ふと、その一刹那、尖鋭な一声を投槍のやうに空に投げ捨てて、ついついと月の前を掠めて飛ぶ小さな黒い影があつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...この旅は現在の刹那から永遠の現在への距離を時間的に見て...
竹内勝太郎 「人形芝居に関するノオト」
...その一刹那だ...
直木三十五 「南国太平記」
...名刹(めいさつ)のうちに数えられた春徳寺でしたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...燃えるやうな生命の力を電光のやうに感じさせる刹那なのであつた...
葉山嘉樹 「万福追想」
...近江宝厳寺蔵の国宝「刺繍普賢十羅刹女図」の額...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...名刹(めいさつ)方丈山実相寺が指呼(しこ)の間にある...
柳宗悦 「全羅紀行」
...そして理解した刹那(せつな)に激しい絶望的な自己嫌悪にうちのめされ...
山本周五郎 「菊千代抄」
...一刹那(せつな)ノ音響...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...――が、その刹那...
吉川英治 「三国志」
...はっと思ったのは刹那(せつな)で...
吉川英治 「私本太平記」
...こうまいると」「さようで」「このあたりは?」「羅刹谷(らせつだに)とかいいますよ」「羅刹谷」「名は不気味ですが...
吉川英治 「私本太平記」
...刹那的(せつなてき)快楽や...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...身を沈めて来た刹那(せつな)に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索