...大軸を砕(くだ)くとひびく刹那(せつな)に...
石川啄木 「詩」
...軽い失望と安心とが学士の胸に沈澱したと思った――その刹那(せつな)の出来ごとだった...
海野十三 「地球盗難」
...プスリと射抜(いぬ)いた刹那(せつな)の快感も相当なものである...
海野十三 「白銅貨の効用」
...「一刹那の出来事だったから...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...飛びだそうとした刹那(せつな)...
田中英光 「オリンポスの果実」
...定メシソノ刹那ニハ七十年来ノ生涯ニ積ミ重ネタ悪事ノ数々ガ走馬燈ノヨウニ次々ト現レルダロウナ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
......
辻潤 「「享楽座」のぷろろぐ」
...むしろ口をきろうと思った刹那(せつな)に――このあいだは四分の一秒もかかりません――わたしはもう破門されておるんです――そうじゃありませんか...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...画竜点睛(がりゅうてんせい)とも云うべき肝心(かんじん)の刹那(せつな)の表情が...
夏目漱石 「思い出す事など」
...動かないでしかも活きている刹那(さつな)の表情を...
夏目漱石 「虞美人草」
...僕はその刹那(せつな)すでに涙の溢(あふ)れそうな黒い大きな眼を自分の前に想像したのである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...けれども眼ざとい白川はこの刹那の変化を見のがしはしなかつた...
平出修 「瘢痕」
...あの一刹那(せつな)にわたくしの運命は定まったのでございます...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...ほんの一刹那だけで...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...あすこに坐った刹那...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その恐れおりし或る者に発見されし刹那...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...真の決戦場に立った刹那の心理はさもあろうかと思われるふしがある...
吉川英治 「新書太閤記」
...けれど刹那には、本能的な一鞭(べん)がビシッと馬腹を打っていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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