...雀は雪に凍てた羽根をのばして朝早くから啼き...
犬田卯 「沼畔小話集」
...凍てて覚えのなくなった手足を震わせながら...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...凍てがますますきびしくなって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...此間迄青かつた筈の芋の葉は數日來の霜に凍てゝすつかりうだつたやうになつたのが一つ/\丁寧に結び束ねてあつた...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...又一方では通例「地理」の部にはいつて居るものゝうちでも雪解とか、水温むとか、凍てるとか、水涸るとかいふのは當然氣象であり、汐干や初汐などは考へ方によつては寧ろ天文だとも云はゞ云はれなくはない...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...凍てついた寒い夜がつゞいてゐた...
牧野信一 「病状」
...凍てついた氷山に對する稻妻のやうに見えた頃であつた...
牧野信一 「緑の軍港」
...凍てついてゴツゴツした小道を...
三好十郎 「樹氷」
...雪がくると咲いたまま押し花のように凍てあがった...
室生犀星 「童話」
...北風に凍てし霜に対して...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...春の初めの凍てつくような寒さが続いて...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...その夜はひどい凍てだった...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...正吉は凍てついた土の上に...
山本周五郎 「お美津簪」
...すっかり凍てた地面は...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...和地家の御恩田も風で吹き倒されたところへ水をかぶり、その年はついに一粒の収穫もなしに終った、また郁之助はだんだんと衰弱が増すばかりで、医薬の費(つい)えだけでも分に過ぎた重荷だった、それで僅かでもその費えを助けようと、伊緒は夜仕事に紙漉(かみす)きのわざをならい、凍てる夜な夜な、水槽(すいそう)の氷を破ってしごとをはげんだ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...凍てた雪に踏み滑らせて...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...彼らは野蛮ですらなかった――彼らが実際何をした? 見知らぬ時代の凍てつく大気の中での恐怖の覚醒――恐らくは毛むくじゃらな...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...遠くまで一面雪に覆われた灰色に凍てつく朝...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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