...凋(しぼ)まざる温雅の情操を持して...
石川啄木 「閑天地」
...樟の葉は冬も凋落(ちょうらく)しないものでありますが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...夏の間は茂っていた木の葉もやがてはこの風によって凋落(ちょうらく)する...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...唯一夜に正しく湯煎(うで)られた様に凋(しお)れて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...かの美しい花束がすでに彼女の手のうちで凋(しお)れかかっているように見えた...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...凋(しぼ)む日もなく咲きほこる花壇にとまりながら...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...こんなにも脆く凋んで...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...吐き出すだけの溜息の源も尽きて風船玉が凋んで行くやうに吐息の音が次第にかすれて来たかともおもふと...
牧野信一 「夜見の巻」
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牧野富太郎 「植物一日一題」
...色が褪(さ)めて凋(しぼ)んだやうになつて見える造花(つくりはな)の花籠(はなかご)とが乗りかツてゐた...
三島霜川 「平民の娘」
...げに松は霜雪にも凋(しぼ)まず...
南方熊楠 「十二支考」
...地方の凋落を来たし...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...Enfance finie今日の命の囁くは何れの方か恋しきと夢は静かに漕ぎ下るあやなき春のさくらばな君が心は木の間より流れて見ゆる野の景色空は凋みて知りがたきものの行衛にうつろひぬそれとし見れば人の住む草より月の上りたり貴き声よわが手よりはつかに蝶を舞はしめよこれや潮満つ野の川のかなしき星を沈めつつ風吹くと知り眠りしが夢はしづかに漕ぎ下るあやなき春の菜の香り...
三好達治 「測量船拾遺」
...まして私のように出家までもする凋落(ちょうらく)に傾いた者の子の配偶者はむずかしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「迎春不必凋年感...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...花の凋(しぼ)むように乱菊の消えた平凡な黄昏の空のなかに...
山川方夫 「昼の花火」
...藤原氏の凋落期(ちょうらくき)を境として...
吉川英治 「新書太閤記」
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