...花の凋(しぼ)んだ朝顔の鉢だのに「浅草」の作者久保田万太郎(くぼたまんたらう)君を感じられさへすれば好(よ)いのである...
芥川龍之介 「野人生計事」
...凋(しぼ)まざる温雅の情操を持して...
石川啄木 「閑天地」
...すべてを害(そこ)ない凋(しぼ)ます死刑囚の息吹きのせいである...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...凋落(ちょうらく)と腐朽と零落と悲哀とである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
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中島敦 「河馬」
...今は凋(しぼ)み果てたれど...
林芙美子 「浮雲」
...いよいよ私の凋落する番が来たなど思ひもしないことをつひ云つてしまつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...「お助けを!」輕侮(けいぶ)の念が冷くロチスター氏の心に來た――何か障礙(しやうげ)が凋ませて了つたやうに...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...力に滿ちた若々しさが凋(しぼ)まされるといふことはあり得なかつたのだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...彼女がさわるとたちまちに凋(しお)れた花束のことや...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...いわば凋落(ちょうらく)の感じのようなものが...
堀辰雄 「美しい村」
...町の木々が秋をも待たずに凋れかけ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...これは庭園に種(う)えられてある常緑の花木で衆花既に凋謝(ちょうしゃ)した深秋の候美花を放(ひら)くからすこぶる人々に愛好せられている...
牧野富太郎 「植物記」
...いわゆる松柏後凋の姿を保っている...
牧野富太郎 「植物記」
...少数人の懐が肥ゆるほど村落は日に凋落し行くこそ無残なれ...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...地方の凋落を来たし...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...まして私のように出家までもする凋落(ちょうらく)に傾いた者の子の配偶者はむずかしい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ただ風を待つ凋(しお)れた花,その風が吹く時は……...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
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