...やがて枯れ凋(しぼ)んでしまふ...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「結婚と恋愛」
...今夜の彼女はさながら凋(しぼ)みきった花のように...
徳田秋声 「仮装人物」
...幼年時代の消耗し凋(しぼ)みはてた魂が剥落(はくらく)するのを見ながらも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...凋(しぼ)んでるそれらの花の間で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...周囲の十字架に掛けられた花輪どもはことごとく褐色に枯れ凋(しぼ)み...
中島敦 「環礁」
...近時世界の芸術に萎凋を来してゐる...
中原中也 「詩に関する話」
...一日で凋(しぼ)むようなただの薔薇となら...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...いくらか凋んで行く心に触れる気がしたゞけであつた...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...それはもう枯葉色に凋んでゐました...
牧野信一 「蛍」
...そして四月になつてから凋まうとする心に鞭打つて更に十二三枚附けたして発表した...
牧野信一 「予が本年発表せる創作に就いて」
...花がすむとその筒をなせる萼の方は凋むが下の花托の方は生き残り...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...薹が成長して花が済むとその雄性のものは凋衰して枯れるが...
牧野富太郎 「植物記」
...寄るかと見えて」いつも空しく仇花と凋(しぼ)んでいってしまうことが仕方がなかった...
正岡容 「小説 圓朝」
...然し一度もぱっと咲き揃った花盛りという時代はないなり凋(しぼ)んだような顔をみや子に向け...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...街路の並木の葉を凋(しぼ)ませていた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...美には凋落の傾きが見える...
柳宗悦 「雑器の美」
...今日は山羊も凋(しお)れて悲しげである...
横光利一 「夜の靴」
...はや凋落(ちょうらく)を示して来たものは...
吉川英治 「梅里先生行状記」
便利!手書き漢字入力検索