...この根より離るゝとき夢そのものも次第に凋落する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...凋(しぼ)まざる温雅の情操を持して...
石川啄木 「閑天地」
...波にあたつて枯れ凋んだが...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...樟の葉は冬も凋落(ちょうらく)しないものでありますが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...紅葉の美も凋落し葉を振ひ落せし如き日――とある...
種田山頭火 「其中日記」
...彼女の弱い凋んだ惨めな生活は一杯になっていたのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...凋(しぼ)んでるそれらの花の間で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...凡(すべ)てが頽廃(たいはい)の影であり凋落(ちょうらく)の色であるうちに...
夏目漱石 「道草」
...では近代初頭に於ける古典韻文の凋落は...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...かの美しい花束がすでに彼女の手のうちで凋(しお)れかかっているように見えた...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...鈍い神経が日増しに卑屈に凋んで行く...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...げに松は霜雪にも凋(しぼ)まず...
南方熊楠 「十二支考」
...地方の凋落を来たし...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...凋れた表情になり...
宮本百合子 「或る日」
...こごえた様に凋(しぼ)んでしまって居た...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...長い茎を露わして凋(しお)れ落ちる微かな夕風が渡るだけだった...
室生犀星 「後の日の童子」
...ただ風を待つ凋(しお)れた花,その風が吹く時は……...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...枯れ凋んだサフランや...
横光利一 「上海」
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