...皆われらの悲しさを忘れさせる傀儡(くぐつ)の類いにほかならぬ...
芥川龍之介 「邪宗門」
...それすら世間は春廼舎の別号あるいは傀儡(かいらい)である如く信じて二葉亭の存在を認めるものは殆んど稀(ま)れであった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...傀儡(かいらい)である...
海野十三 「地球要塞」
...一方大陸渡来の漂泊民傀儡子(くぐつし)や...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...人形まだ生きて動かず傀儡師(かいらいし)大正十年一月十一日 新年婦人俳句会...
高浜虚子 「五百句」
...ただここにはつきり區別しておかなければならぬのは土師部の埴輪系統の人形と傀儡子の木偶系統の人形とは全然成立の根底が違つたものであると云ふ點で...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...何故なら西宮の傀儡子は産所であり...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...原始的な傀儡子が生れた...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...七八寸ぐらいある傀儡(にんぎょう)のようなものがぐったりとなっていた...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...とにかく本の形を現わすが宜い」それとともに傀儡は白い蛇となって...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...ゆえに価値は意志同様にこの盲目必然の傀儡である...
辻潤 「錯覚自我説」
...(四)幕中の傀儡師伊東代治男は曾て土佐派を通じて自由党を操縦したる人なり土佐派の自由党を左右し得たる時代に於ては...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...それは単に叙述の便法として使われた傀儡ではなく...
豊島与志雄 「「紋章」の「私」」
...人間をあやつる傀儡師(かいらいし)はなんといういたずらをしようとするのか...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...傀儡(でく)の台詞(せりふ)に相応した結構な処世訓が添えてある位なものだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...生は傀儡にすぎぬことの証拠として...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...傀儡(くぐつ)師...
吉川英治 「私本太平記」
...従う一個の傀儡(かいらい)となってしまっているではないか……...
蘭郁二郎 「魔像」
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