...何時迄もこの筆を措(お)きたくないのですけれど御免なさいもう本当にこれで左様なら...
伊藤野枝 「遺書の一部より」
...かう云ふと又其処らでいろ/\うるさい理屈を云ふ人があるかもしれないけれど例へば此処に良人(おっと)に死別れた婦人があるとして若(も)しもその婦人が死んだ良人に対して何時迄も同じ愛が続いてゐてそれが動かすことの出来ない程力強いものであるならばそれはその婦人にとつては独身でゐることは不自然でなく普通な事柄であると云はなければならない...
伊藤野枝 「貞操に就いての雑感」
...然し多くの世間の寡婦達の間にはさう何時迄も寡婦でゐることを幸福だと思つてゐる人許りはない...
伊藤野枝 「貞操に就いての雑感」
...呪ひ封じ込まれたるいたましい婦人の生活よ! 私達は何時までも何時迄もぢつと耐へてはゐられない...
伊藤野枝 「貞操に就いての雑感」
...三十九「自分は何時迄も兄に厄介を掛けてゐる譯には行かん...
高濱虚子 「續俳諧師」
...これ等の事も今日になれば勝利者の態度を保護する爲めに何時迄も眞相を蔽ひ隱すといふことは甚だ不都合であつて...
内藤湖南 「維新史の資料に就て」
...「宝島」の作者は何時迄も海賊と埋もれた宝物のことを書いていればいいのであって...
中島敦 「光と風と夢」
...何時迄も歩いていたかった...
中島敦 「プウルの傍で」
...何時迄もその感觸をとゞめて置き度かつたが...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...何時迄も月を仰いで佇んでゐた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...うつちやつて置けば何時迄もおとなしく本を讀んでゐる三田は...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...何時迄も不愉快だつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...」和尚の話は何時迄も盡きなかつた...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...また私は何時迄も長生をしたいと思っているが...
宮城道雄 「雨夜の駅」
...何時迄も良人の椅子の傍に佇んでいた...
宮本百合子 「或る日」
...叔父さまが何時迄も独り身でいらしたり...
森本薫 「女の一生」
...何時迄もこんな田舎でくすぶってるのは厭だから……やくざになって一生を楽しく暮そうと決心したンだ」「七五郎...
山中貞雄 「森の石松」
...僕が失わなければならないものを何時迄も保っていることが出来るのであろうか...
渡辺温 「絵姿」
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