...何度となく恐しい不安の念に脅(おびや)かされました...
芥川龍之介 「開化の良人」
...私は何度となく腑甲斐(ふがい)ない私自身を責めました...
芥川龍之介 「疑惑」
...この家は今までに何度となくくり返された即席プッディングに堪(た)えているのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その本はもう何度となく読みかへされたので...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...大昔から何度となく外国文化を模倣し鵜(う)のみにして来た日本にも...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...大蔵省の課長から局長へと何度となく嘆願に行くのである...
中井正一 「図書館法楽屋話」
...これまで二人の間に何度となく交換されたにもかかわらず...
夏目漱石 「門」
...私は何度となく熱い茶を啜(すす)りながら...
林芙美子 「清貧の書」
...それからそんな文の往復を何度となく為合(しあ)った...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...「はい」と、切なそうに、彼はうなずいて、「それはもう、わたくしも、あの後、何度となく、人目にかくれて、かのお人のお宿まで、出向きましたなれど、いつも、あいにくお留守のあとばかり――」「いいえ、大方、わたしよりの使と察し、間のものが、取りつがぬものでもあろう――あのお人は、なかなかに心のゆき渡った方でありますゆえ、なまじ逢うては、わたしにあきらめの心がつくまいとわざとさけておいでのことと思えど、このままでは、わたしは、もう、生きつづけてゆけぬ気がします――いのちの火が、燃えつきてしまうような気がします...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...何度となく引き返したくおなりになったのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何度となくここから南の浜の村でも拾われたのである...
柳田国男 「雪国の春」
...何度となく逃出そう逃出そうと決心しながらも...
夢野久作 「巡査辞職」
...第一昨日(きのう)までは毎日何度となくタタキ店の瀬戸物みたいに荒板の上にタタキ付けられていた奴が...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...何度となく起きて...
吉川英治 「新書太閤記」
...日に何度となく着いている...
吉川英治 「新書太閤記」
...というのも、しばしば妻の身が襲われかけたり、林冲(りんちゅう)が友人の家で酔っている間に、不慮な事件が留守中に起ったり、何度となく、謎(なぞ)のごとき怪(かい)に呪(のろ)われていたからだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...それから、尻尾(しっぽ)をつかみ、銃床(じゅうしょう)で、首筋を、何度となく、これが最後、これが止(とど)めの一撃かと思われるほど、激しくどやしつけた...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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