...ナニ乗者(のりて)に見惚(みと)れたのではないかと仰(お)っしゃるか……...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...」前後左右どちらを見ても、ただ杳々茫々、脚下を覗いてもやはり際限なく薄みどり色のほの明るさが続いてゐるばかりで、上を仰いでも、これまた蒼穹に非ざる洸洋たる大洞、ふたりの話声の他には、物音一つ無く、春風に似て春風よりも少しねばつこいやうな風が浦島の耳朶をくすぐつてゐるだけである...
太宰治 「お伽草紙」
...或は御助力を仰ぎたいとも思うけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それと云うのもあなたを思う熱情が足りない證拠だと仰せになるかも知れませんが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...調所は、膝の上に置いている毒薬の入った掌を、口へ当てて、仰向いた...
直木三十五 「南国太平記」
...信仰が固くないからなのだ...
永井隆 「この子を残して」
...簡易にして素朴なれどもしかもこれを仰ぐに...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...もうそんな気味の悪いことを仰しゃっちゃ...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...あれはどうした?」ガラッ八は土蔵の二階窓を振り仰ぎました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...思いもかけぬまさかの仰せ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...純吉は、湯槽の中で思ふ様四肢を延して、朝の陽を仰いだ...
牧野信一 「明るく・暗く」
...故に古来最寄りの地点に神明(しんめい)を勧請(かんじょう)し、社を建て、産土神(うぶすながみ)として朝夕参り、朔望(さくぼう)には、必ず村中ことごとく参り、もって神恩を謝し、聖徳を仰ぐ...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...信仰心があってこそ効果も望めるでしょうが...
山本周五郎 「失蝶記」
...丞相もさきほど仰せられた...
吉川英治 「三国志」
...序戦の先陣を仰せつけ下されたい」と...
吉川英治 「三国志」
...彼の面(おもて)を仰いで...
吉川英治 「新書太閤記」
...信長公より中国へ御出陣の仰せをうけ...
吉川英治 「茶漬三略」
...びっくりしたように首すじを撫でて上を仰ぐと...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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