...本郷の菊富士ホテルと云ふことは今宿(いまじゅく)のうちでも代(だい)のうちでも知つてゐる筈...
伊藤野枝 「書簡 武部ツタ宛」
...福岡県糸島郡今宿村 伊藤野枝□今月は先月の禁止の埋め合はせをするつもりでゐましたが廿日頃まではいろ/\な印刷所をかへたり何かする用事で原稿がかけないで廿日すぎてからは毎日のやうに気分がわるかつたり何かしてすつかりおくらして仕舞ひましたので何にも書けませんでした...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一五年七月号)」
...今宿屋に戻る気はしない...
梅崎春生 「幻化」
...一月十四日曇、風が寒い、二里歩く、今宿、油屋(中・二五)もう財布には一銭銅貨が二つしか残つてゐない(もつとも外に五厘銅貨十銭ばかりないこともないが)、今日からは嫌でも応でも本気で一生懸命に行乞しなければならないのである...
種田山頭火 「行乞記」
...青木松原を歩いて今宿まで...
種田山頭火 「行乞記」
...今宿へ払う金が十円ばかりある...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...五十八福井を出立した宇津木兵馬は、浅水、江尻、水落、長泉寺、鯖江、府中、今宿、脇本、さば波、湯の尾、今庄、板取――松本峠を越えて、中河、つばえ――それから柳(やな)ヶ瀬(せ)へ来て越前と近江の国境(くにざかい)...
中里介山 「大菩薩峠」
...一日だけ延して頂き唯今宿元へ下るところで御座います...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...何事にやと問へば今宿舎を転ずるなりといふ...
正岡子規 「従軍紀事」
...小生が只今宿酔(しゅくすい)から醒めまして...
夢野久作 「暗黒公使」
...今宿(いまじゅく)から相模野(さがみの)の野路を...
吉川英治 「私本太平記」
...道は今宿より西と南へ岐(わか)れるが...
吉川英治 「私本太平記」
...姫山の西方半里の今宿から...
吉川英治 「私本太平記」
...今宿(いまじゅく)だったか」「されば...
吉川英治 「私本太平記」
...敵は今宿を立ち出るさい...
吉川英治 「私本太平記」
...少しも早うこの船坂を去るがよい」院(いん)ノ庄(しょう)播州(ばんしゅう)今宿(いまじゅく)(姫路市の西郊)から美作路(みまさかじ)の杉坂越えまでには...
吉川英治 「私本太平記」
...ひとつには、侍者(じしゃ)の行房と忠顕が、今宿からは、帝のおそばにいなかったせいもある...
吉川英治 「私本太平記」
...今宿で別れた千葉...
吉川英治 「私本太平記」
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