...既にして両軍戈を宇治勢多に交ふるや...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...往き交ふ人疎(まばら)にして...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...されどそのさま我が詞を交ふるを喜べる如し...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...中なる剃手(そりて)と次の如き会話を交ふるを聞くであらう...
石川啄木 「葬列」
...落葉(らくえふ)の風のまにまに吹き交ふも...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...地上に下り度くてもがくけれど次々に忙しく變る景色に心を奪はれて之れも忘れ小さな體の方向を手の上でくりくり更へて黒眼を燃やし餘りに近く行き交ふ人を眺め...
千家元麿 「自分は見た」
...二位の神明かくばかり互ひに言句(ごんく)相交ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...稻の葉に止まつた可憐な姿又籠の中の小天地に元氣に飛び交ふ樣などを飽かず眺めて樂しむのであつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...開け放した窓から往き交ふ船も見えようといふ寸法ですから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人間はまことのこゝろ交ふが道なり...
林芙美子 「浮雲」
...」二人は切りに飛び交ふ夜鳥の群を払ひながら...
牧野信一 「鬼の門」
...また硝子窓の外を行き交ふ往来の人の上半身の働き...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...宙を飛んで草むらへかくれたり――振り返つては手まねぎをおくりながら跳び交ふのを眺めると...
牧野信一 「タンタレスの春」
...鼾声や寝言がやはり左様な山彦となつて飛び交ふ有様を想像しながら眠つた...
牧野信一 「沼辺より」
...自動車や機関車が文明の煙りを挙げて往き交ふてゐる繁華な駅路へ向つて...
牧野信一 「剥製」
...されど吾等は飛び交ふ自由自在に生と死と限り知られぬ海原に天と地の定めも忘れ野の果に翻つては飛んで行くただ知る...
牧野信一 「変装綺譚」
...ギラ/\光る草の露ピカ/\ 光る螢の光昼太陽の光うけ草場に眠る螢の姿六月七月暑い頃夏の空にぞ飛び交ふて水晶まばたき銀びかり...
槇村浩 「螢」
...戦の交ふべからざることを知つてゐたからである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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