...甲乙二人の見る重太郎は必しも同一と云ふ訳には行かぬ...
芥川龍之介 「僻見」
...乙二等(おつじら)の自詠を書せるもの各一幀...
芥川龍之介 「わが家の古玩」
...甲乙二国の戦うている間に利益を占め得べき位置に立つ第三者の国が大いに喜ぶのはもちろんである...
丘浅次郎 「人類の生存競争」
...また甲乙二種族が戦うて充分疲れたところをねろうて...
丘浅次郎 「戦争と平和」
...文科の乙二年生だということでしたが...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...国家機関の分配上府県道庁の区別ありと雖も直に之を以て甲乙二県ハ独立して関せざるものと云ふを得ず...
田中正造 「非常歎願書」
...甲乙二県とハ単に名義上の区別にして人類同胞の区別にあらざるなり...
田中正造 「非常歎願書」
...俳句講座を漫読して、乙二を発見した、何と彼と私とはよく似てゐることよ、私はうれしかつた、松窓七部集が読みたい、彼について書きたい...
種田山頭火 「其中日記」
...ただ甲乙二人の描いた人相書きがちがう場合にどっちも自分のかいたほうが「正しい」と言って...
寺田寅彦 「自画像」
...「甲乙二人の旅人あり...
寺田寅彦 「花物語」
...また甲乙二つの知識が単独には大した役に立たないのが二つ一処(いっしょ)になったおかげで大変な役に立ったという例はいくらでもある...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...そこに甲乙二句一つ一つとはまた別なある物が生まれ...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...しかしこの連想による甲乙二つの対象は決して簡単な論理的または事件的の連絡をもっているものではなくて...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...他の行では甲類の「キ」「ミ」が用いられているのに「ヒ」だけは乙類が用いられて、同種類の活用の同じ活用形には、甲乙二類の中、いつも同じ類のものがあらわれるという例を破っておりますが、よく見ると、ハ行上一段の語尾の「ヒ」を万葉仮名で書いた確実な例は、未然形と連用形とにしかないのでありまして、終止形以下は、奈良朝のものには仮名で書いた、まぎれのない例がないのであります...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...やはり甲乙二類に分れるものと思われます...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...「甲乙二人の旅人あり...
牧野信一 「四郎と口笛」
...前例の甲乙二者の中どちらに類似するかといふと...
正岡子規 「読書弁」
...乙二(おつに)風あり...
正岡子規 「俳諧大要」
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