...紙本の味などよりは絹の上にコテコテと丹念に描いた絵の方が喜ばれている傾きがあるのは不思議でもあります...
上村松園 「絹と紙の話と師弟の間柄の話」
...その美しい顔を丹念に拾っていった...
海野十三 「地球発狂事件」
...どうもこういう風に一枚々々丹念に名号が書かれてある短冊ですから...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...私は丹念にそれを口語のままに聞き書きして行ったのである...
田村松魚 「幕末維新懐古談」
...そしてこの文化的に愛嬌さえある文章の一つ二つを丹念に読み...
戸坂潤 「読書法」
...それをカヨは丹念に掃き清める...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...彼はいつもその台本を丹念にたどることを欠かさないで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...浅黄の股引(ももひき)の膝当のついたのを丹念にはき...
中里介山 「大菩薩峠」
...その金具に五三崩しの桐紋がちりばめてあることまで丹念に見てしまったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...丹念に塗り付けた...
夏目漱石 「それから」
...部分的なるデテールの描写を丹念にし...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...乾は二階の部屋で丹念に小刀を使いながら花台の脚を修繕していた...
久生十蘭 「金狼」
...この地方の状態をいろいろと丹念に訊いた――この県下に何か病気はなかったか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そのくせ丹念にその結果を詮索する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...蓑は男も女も等しく用いるが、しかし「伊達げら」の如きは男が女のために特に作るものであって、仕事も細かく色も美しく、丹念に作る...
柳宗悦 「蓑のこと」
...丹念にこの種類を集めている...
柳田国男 「こども風土記」
...一つ一つ丹念に噛み味わいながら...
山本周五郎 「青べか物語」
...丹念に畳の目を拭いていた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
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