...地獄の与える苦しみは一定の法則を破ったことはない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...これに射撃力を与えるため選抜兵の一部を散兵として前および側方を前進せしむる事とした...
石原莞爾 「戦争史大観」
...そして現在では煤煙(ばいえん)で痛めつけられた木の葉や草の葉に生色がなく埃(ほこり)まびれに立(た)ち枯(か)れた大木が殺風景(さっぷうけい)な感じを与えるがこれらの墓が建てられた当時はもっと鬱蒼(うっそう)としていたであろうし今も市内の墓地としてはまずこの辺が一番閑静(かんせい)で見晴らしのよい場所であろう...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...炎がやんで次の火花のフェーズに移るまでの短い休止期(ポーズ)がまた名状し難い心持ちを与えるものである...
寺田寅彦 「備忘録」
...地理書をいくら読んでも少なくもこれら写真の与える実感は味わわれまい...
寺田寅彦 「ロプ・ノールその他」
...前者に先験的な根拠を与えることによって自然に就いての哲学的概念を獲得するという課題それ自身が誤っていることには少しもならない...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...生活を満たして生活に一つの意義を与えるような...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女は彼の生活に安楽を与えることが禁じられていたから...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ものをいうのにも『本を読んでる』ような感じを人に与えるらしい...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...ただときおり衝撃を与えるだけでよいのであるが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...よけいな苦しみを与えるというのは...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...十分なよりどころと勢いをその観念に与えることもできない...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...人口原理の極めて顕著な例証を与えるものと考えざるを得ない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ほかの女がそのすべてを与えるよりもつらいのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...だが如海の方はあわててその唇にすぐ唇を与えるでもなく...
吉川英治 「新・水滸伝」
...従って彼は単に自己の好む価格を与えるに過ぎないであろう...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...また蓄積に刺戟を与えることによって...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...彼らがそれに対して与える価格による他に評価され得ない...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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