...斯くの如き人は又不道徳なる肉情が存するが如く不道徳なる禁慾主義が存するといふことを知つてゐる...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...コンスタンティヌス帝はギリシャやローマで異教の時代に盛んであった不道徳な競技や見世物を禁ずる法律を通した...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...フロリゼル殿下に不愉快な氣持を起させた不道徳な行ひを公言した事などを思ひ出してびくりとした...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「若い僧侶の話」
...多くの不道徳なる説話を伝えたり...
高木敏雄 「比較神話学」
...そやから自分は不道徳なことしたとは思てエへんいうのんです...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...不道徳な行為や人物を批判する生(なま)なやり方は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それを不道徳な行ないにまで応用しようとしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一体芸術家なんてものは、得手勝手な、不道徳な、享楽的なものだと、私は思っていたのですが、その時、小野君の激しい一図な気性にふれて、私は眼をみはりました...
豊島与志雄 「肉体」
...第二に、プラトンは、不道徳なものをうつすからいかんというのであるが、(一)アリストテレスは、決して、芸術というものは、不道徳なる人物、不道徳なる事件を写すのではないという...
中井正一 「美学入門」
...後で係官の一人が不道徳な歎声を漏(もら)したほど...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...八幡城の不道徳な生活など...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...さして不道徳なことゝ思はないのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...誰か不道徳な馬鹿者が...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...幸福を語ることがすでに何か不道徳なことであるかのように感じられるほど今の世の中は不幸に充(み)ちているのではあるまいか...
三木清 「人生論ノート」
...私はそれらを不道徳な工藝品と呼びたいのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...不道徳なことが公然とおこなわれ...
山本周五郎 「季節のない街」
...なんと不道徳な者たちであろう...
山本周五郎 「留さんとその女」
...それとて彼には彼の解釈の仕方があって発明方法を盗むということは文化の進歩にとっては別に不道徳なことではないと思っているにちがいない...
横光利一 「機械」
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