...このように星辰は『不逞の天使』すなわち...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...かくまで大騒ぎをしなければならぬような不逞な思想を...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...斉興は、又元のように枕の上へ、額をつけながら(将曹は、不逞の徒を、根絶させると申したが――あれだけやらぬと、彼奴の命が危いから――それは、将曹として尤もだが、わしの命を取ろうという奴もないであろうから、わしの命令としては、少し、殺しすぎたと、世上から見られても、仕方あるまい)そう思っている時、侍女が、黒塗の浅い器と、薩摩紅硝子のコップとを持って来た...
直木三十五 「南国太平記」
...遠近の国々から不逞(ふてい)の徒がみんなこの山に集まって来て根城に仕兼ねない...
中里介山 「大菩薩峠」
...明治十年二月十五日陸軍大将 西郷 隆盛熊本鎮台司令官」この不逞な書面は...
蜷川新 「天皇」
...不逞(ふてい)きわまる与平の想像がせきを切って流れて行った...
林芙美子 「河沙魚」
...不逞(ふてい)な奴らではあるが...
平林初之輔 「鉄の規律」
...これに依って粗野不逞の人民を規則の下に統率制馭しようとすることは...
穂積陳重 「法窓夜話」
...不平不逞の浪人共...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...不逞(ふてい)鮮人取締憲兵隊との連携と大書してある...
宮本百合子 「刻々」
...うわべは君子の如く装って内に悪逆を企(たくら)む不逞(ふてい)な人物...
吉川英治 「三国志」
...また不逞の暴勇のみ...
吉川英治 「三国志」
...不逞な実行をあえてして...
吉川英治 「三国志」
...さらには不逞な公卿坊主らの処刑となったのも...
吉川英治 「私本太平記」
...少年武蔵の不逞(ふてい)な面魂(つらだましい)は想い見るべきである...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...いつか際限なき欲望をいだいて不逞な謀(たくら)みをいたすようになりました」「…………」涙の眦(まなじり)をふさいで...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...そんな不逞(ふてい)分子はさがしても入り込んで来ていない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...『いま若山さんところに不逞鮮人が三人入つて行つたが...
若山牧水 「樹木とその葉」
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