...幾十億年の昔から今日まで太陽の光熱はほとんどいつも同じ程度に豊富な恩恵を地球に授けてきたに相違ないと説くのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...この外套は現在あたくし自身を価値づけている最大の恩人なんです...
海野十三 「深夜の市長」
...わしにとっては大恩ある母上を...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...恩を仇で返した奴とお蔑(さげす)みなされましょうが...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...細君はいくらか恩に着せているような所はあつたがみごとな態度で辛抱強いグリゼルダ(ボッカチオなどの作品中の人物で温良貞淑の婦人の模範)の役目を引き受けていた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...思い出してくれるでしょうか? われわれは艱苦(かんく)と忘恩とを受けてきたではありませんか...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...どうか」と云いながら恩賜の時計を出す...
夏目漱石 「虞美人草」
...「姉の敵ッ」恩こそあれ怨は無い「あッ...
野村胡堂 「礫心中」
...男爵の金庫から設計図を取り返してくれた恩人だから...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...バルブレンのおっかあから恩知(おんし)らずの子どもだと思われているほうがましだと思った...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...気の良いその主人キュロスからの恩恵だの戦争だののおかげで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それがおまえの恩(おん)がえしか...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「こわいことを知りたくて旅にでかけた男の話」
...何かにつけ吾々一同が恩を受けた方なのである...
柳宗悦 「赤絵鉢」
...魯粛はその恩に感じ...
吉川英治 「三国志」
...恩賞として頒(わ)けてやる...
吉川英治 「三国志」
...……ふかく御恩とぞんじて今朝のお訪ねを機(しお)に...
吉川英治 「私本太平記」
...なんらの恩怨(おんえん)なく...
吉川英治 「私本太平記」
...こんなおみやげ一つにしてもさ」「世間で報恩寺の裴如海(はいにょかい)……また海闍梨(かいじゃり)ともいわれているお方ですね」「そんなむずかしい法名なんて...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索