...法恩寺は二分、萩寺は三分...
伊藤左千夫 「草花日記」
...二は恩愛(おんあい)の爲(ため)で寧(むし)ろいぢらしい...
伊東忠太 「妖怪研究」
...恩師田島利三郎氏のことである...
伊波普猷 「「古琉球」自序」
...彼女としては、恩人でもあり、またこの上ない情念の対象である彼に対して、せめてこういうときでも露骨(ろこつ)にしなだれかかるより外、彼女の気の慰められる機会はなかったからでもあった...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...だが、そうして、若し少しでも事件の真相に近づくことが出来たならば、恩師に対しても、その周囲の人達に対しても、利益にこそなれ決して迷惑な事柄ではないと思う...
江戸川乱歩 「悪霊」
...残忍な大塚は大恩ある猿を獲物にして己(じぶん)の家へ帰って来た...
田中貢太郎 「忘恩」
...許可すると言ったより一層恩義が深い...
田山花袋 「蒲団」
...陳秀梅さんに対する感恩のために...
豊島与志雄 「画舫」
...また帰途には郷里の親友の由井清と、伊藤奚疑の二氏が送りかたがた京都見物をするといって、附いて来たので、京都へ廻って月並ながら例の祇園、清水、知恩院、大仏などへ行って、南禅寺の門前の瓢亭で共に酒を飲んだ、この時に京都で始めて電車に乗った...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...御恩借(ごおんしゃく)の金子(きんす)は三月頃上京の節是非御返しをするつもりだとある...
夏目漱石 「永日小品」
...おれは若い時親に死別れてからはお乙女(とめ)姉(あね)さんの世話になつて成長(ふと)つたので親の恩より姉さんの恩が大(ふと)いつてね...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...昭和十何年かの京都の知恩院の大茶会に...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...気の良いその主人キュロスからの恩恵だの戦争だののおかげで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...爾今当城下に於て仇討の助太刀を致したる者は金百両也の恩賞を与う者也その立札の前に立ち止った...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...自分の恩師を不倶戴天の仇(あだ)と狙う眼の前の不思議な女性を睨み詰めた...
夢野久作 「斬られたさに」
...王政復古の恩沢を国民に如実に示す方法の一つは...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...こんどの恩賞にもあずかっていないんですか」と...
吉川英治 「三国志」
...恩爵をうけなかったが...
吉川英治 「三国志」
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