...詐欺にあって、一文無しで路頭に迷った...
...一文無しになつて見ると...
芥川龍之介 「杜子春」
...尤も僕が一文無しでなかつたら...
石川啄木 「雲は天才である」
...いまは一文無しとも知らず安心してここに金銀をあずける者が多く...
太宰治 「新釈諸国噺」
...今の俺らは一文無しで宿なしよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...一文無(いちもんなし)の甲野のところへ行こうと云やあ...
夏目漱石 「虞美人草」
...道連れの美女一文無しになって尻込みばかりする井上半十郎正景は...
野村胡堂 「江戸の火術」
...その娘がひとりぼっちで一文無になってでもいたら...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...全然一文無しの身の上から...
浜尾四郎 「死者の権利」
...娘は始終一文無しなのだ...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...一文無しなんですよ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...雨の中に一文無しで叩き出す...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...逆さにふっても鼻血も出ない一文無しでこの金沢の楽屋を出て...
正岡容 「初看板」
...秋風ぞ吹く一一文無しで大阪へ帰ってきてすぐその晩からどこかの寄席へもぐり込めるものと高をくくっていた二人にとって大当て外れの事件が起こっていたのだった...
正岡容 「寄席」
...綺麗さっぱりと嚢中を費いはたして一文無しになった時に...
正宗白鳥 「軽井沢にて」
...二月たゝない間に一文無しにすつてしまつてね...
三好十郎 「地熱」
...二人ともすってんてンの一文無しじゃ...
山中貞雄 「森の石松」
...百万円の花火一発今仮りに或る一文無しが百円の金を儲けたとする...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...私はまるで一文無しだ...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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