...水供給がその後も不確かなのは救貧院に運ばれて住所が判らないものである...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
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高木貞治 「回顧と展望」
...彼の前面には何かしら温気(うんき)のある靄(もや)に包まれたやうな、不確かな、だが一歩ごとに物の形の明かになつて来る、汗ばみながらその方へ突進したい気を起させる、あの漠とした未知の世界があつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...のろのろと不確かな足取りで...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...信ぜんとする熱烈な欲求――不確かな希望であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不安な不確かなもので...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いわゆる悉(ことごと)く書を信ずれば書なきに如(し)かずというような不確かな議論とは本質的に異なるが...
野呂栄太郎 「名人上手に聴く」
...彼は自分が船の不確かな床の上にいて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...何か實質の無い、不確かなものが、私の希望を絶つてしまつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...半ばまだ不確かなような鼠色(ねずみいろ)に徐々に侵され出しているのを...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...「そうだっけなあ」と私はもう一度不確かなように笑いながら言った...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...それから急にいかにもその場で咄嗟(とっさ)に思いついたような不確かな調子でお前が云った...
堀辰雄 「楡の家」
...こんなもやもやした不確かな筋書きが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...それは全く不確かなのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...不確かな断定はそれでできない気がした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こういう不確かな疑う余地のある事柄の上にその信仰箇条をおし立てようとするほど...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...不確かな埋めあわせなどを約束してわたしを苦しめ悩ますことがない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...まだ子供とはいえ素性の不確かな...
夢野久作 「暗黒公使」
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