...彼の前面には何かしら温気(うんき)のある靄(もや)に包まれたやうな、不確かな、だが一歩ごとに物の形の明かになつて来る、汗ばみながらその方へ突進したい気を起させる、あの漠とした未知の世界があつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...これほど不確かな証拠もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼は自分が船の不確かな床の上にいて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...絶対的に必要である以上のものを放棄しなかったろうか? 不確かな...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...中断された不確かな結合に依存する判断との間には...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...このような不明瞭かつ不確かな諸原理に頼っては...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...何か實質の無い、不確かなものが、私の希望を絶つてしまつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...それから急にいかにもその場で咄嗟(とっさ)に思いついたような不確かな調子でお前が云った...
堀辰雄 「菜穂子」
...まだ不確かなような愛情の甘い疑問と...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...こういう不確かな疑う余地のある事柄の上にその信仰箇条をおし立てようとするほど...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...不確かな埋めあわせなどを約束してわたしを苦しめ悩ますことがない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼らは不確かな推量によって察するだけである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これは欺きやすく・満たしやすい・不確かな審判者だからである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あんなにこみいった・あんなに細かで不確かな・事柄において...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...詳しく尋ねるとどこで終りになるかの不確かな地名とである...
柳田國男 「地名の研究」
...そしてこの不確かな世界に集合してゐる多くの漁夫達を見ると...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...水夫等の出發に際して人々が言ふその不確かなオ・ルヴォアルを...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...宛も不注意な手で描かれた不確かな意匠かなにかのやうに...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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