...彼にとっては突飛なことは不心得なことであった...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...どうしてこういう家からそんな不心得な者が出るのかと...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...そういう不心得な店員を出すことも少ないのであって...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...などと云う不心得な質問を発するお客は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...時々不吉なうめき声を出す不心得な日本人がないではない...
戸坂潤 「社会時評」
...時々不吉なうめき声を出す不心得な日本人がないではない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...先生のセロの勉強ぶりを拝見するという不心得なことをしたこともあった...
中谷宇吉郎 「続先生を囲る話」
...この不心得な息子に親切を尽してくれたのである...
夏目漱石 「行人」
...不心得な者が奧に積んである千兩箱に手を掛けると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不心得な娘でございますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...主人を怨んで居る者は無かつたのか」「そんな不心得なものは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...粥を啜(すゝ)らせて居たといふぢやないか」「――」「そんな不心得な人間は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二十年前に不心得な母親に逃げられ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それに命がけで惚れるなんて不心得な奴は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...雪子は何といふ不心得な不孝な女だらうと...
正宗白鳥 「孫だち」
...まだ若いのに何という不心得な人かいな...
夢野久作 「近世快人伝」
...なおまた、不心得なやつが、賽銭箱を破ろうとして銭瓶(ぜにがめ)の穴に異状のあった節は、すぐに高麗村まで急報いたしてくれるように...
吉川英治 「江戸三国志」
...すると、また、「いや、それは、わしも勧(すす)めたことがあるが、不器用だとか、何とかいって、どうしてもこの猿は稽古に来んのじゃ」と、云い足す者もあったりして、武家の奉公人として、不心得な奴、末の見込みのない奴、横着も直るまい――という判決を、日吉は、衆の中で口々から云い渡された...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索