...助けを求めるやうにあたりを見まはしながら頭を枕から上げたが...
有島武郎 「お末の死」
...私は彼女の足許に肱(ひじ)をついて横たわりながら彼女の顔を見上げた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...一升桝(ます)ぐらいの四角な穴が明いている空気抜きを見上げた...
海野十三 「蠅男」
...はっとして顔を上げた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その高徳の聖のひとり高く張り上げる聲は高くあたりに...
田山花袋 「道綱の母」
...斬った男は、真赤な顔をして、刀を振り上げて、悪鬼のように、眼を剥き出して「こらっ、うぬらっ」と、叫んで、三人に、走りかかった...
直木三十五 「南国太平記」
...わたしは抱えて戻った葡萄酒の栓を抜いて直様(すぐさま)夕飯をすますと煙草(たばこ)ものまずに巻紙を取り上げた...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...こうしてお送り申し上げようと言うんでございます」折助はこう言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...磯に打上げられている人間は...
中里介山 「大菩薩峠」
...昨今急仕立ての仕上げと見えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...この陵の一失(いっしつ)を取上げてこれを誇大歪曲(わいきょく)しもって上(しょう)の聡明を蔽(おお)おうとしているのは...
中島敦 「李陵」
...鈍い眼を光らしてまた彼を見上げた...
夏目漱石 「道草」
...採掘権が取り上げられるから株主は金を失う...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...二つ三つ泣き声がこみ上げて来る)井上 大丈夫ですか...
三好十郎 「斬られの仙太」
...その中へ入っていれば引上げてくれると教える...
柳田国男 「年中行事覚書」
...ああかいお日様上げませう...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...茶でも上げよう」軽い気もちで...
吉川英治 「新・水滸伝」
...二本の足を変な恰好に上げて死んでいる死骸を発見して...
吉川英治 「宮本武蔵」
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