...一段下の棚板に置いてある物が見えなくて困っています...
...すると又第二の花枝よりも一段下の処から新芽を吹き出す様になる...
石川三四郎 「百姓日記」
...一段下りた草原(くさっぱら)へ据えたんでございますがね...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...彼等優人階級が明かに普通人から差別されて一段下の賤民と見られてゐたことを示してゐると思はれる...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...ことにも一段下の階級である私達には特に...
徳永直 「あまり者」
...その居間から、右の三ツの書院の縁側を通って、一段下った所が、我々小姓の詰所である...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その前の一段下に...
永井隆 「この子を残して」
...あそこへ敷物を敷いておやり」「承知致しました」万のより一段下の仲居は...
中里介山 「大菩薩峠」
...でなければ一段下の羽入(ハニウ)あたりではあるまいか...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...それは一段下げて書いておいた...
中谷宇吉郎 「「先生を囲る話」について」
...神仏よりも一段下であるべき人間でさえ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...一段下りて、本式の学問執行は手に及ばぬことなれども、月に一、二十銭の月謝を出すか、または無月謝なれば、子供の教育を頼むという者、また幾十万の数あるべし...
福沢諭吉 「小学教育の事」
...岸から一段下った水面の低さと平かさとがそこを川と判断させるに過ぎない...
本庄陸男 「石狩川」
...望月は言葉遣いさえも一段下げる...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...仮りにも自分よりは一段下に居るべき者だと思って居る女の前で益々乗ぜられる様な素振りを現わす事はこらえる丈の余裕は有った...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...その一段下の低さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...またそれから一段下の階級にはどんな女がいるのだか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかるに上(かみ)で一段下がった扱いをしたので...
森鴎外 「阿部一族」
...部屋の横手は一段下って湯殿へ通じる渡り廊下になっていた...
矢田津世子 「茶粥の記」
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