...一段下の棚板に置いてある物が見えなくて困っています...
...今度は最初の花枝よりも一段下の処から新芽を吹き出す...
石川三四郎 「百姓日記」
...一段下に二人並んで...
泉鏡花 「悪獣篇」
...一段下りた草原(くさっぱら)へ据えたんでございますがね...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...また一段下に足をのばすと思えば想像がつく...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...ギリシア・ローマの文化の未だ及ばなかった時代のゲルマン民族の女子も一般に男子より一段下に位するものとなっていたが...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...その居間から、右の三ツの書院の縁側を通って、一段下った所が、我々小姓の詰所である...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...破笠子は恭(うやうや)しく手をつき敷居際(しきいぎわ)よりやや進みたる処に座を占めければ伴はれしわれはまた一段下りて僅に膝を敷居の上に置き得しのみ...
永井荷風 「書かでもの記」
...でなければ一段下の羽入(ハニウ)あたりではあるまいか...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...それは一段下げて書いておいた...
中谷宇吉郎 「「先生を囲る話」について」
...西洋へ行くと孝の評価がまた一段下がるのであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...神仏よりも一段下であるべき人間でさえ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...何だか一段下(さがっ)た下等人種のように見える...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...望月は言葉遣いさえも一段下げる...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...仮りにも自分よりは一段下に居るべき者だと思って居る女の前で益々乗ぜられる様な素振りを現わす事はこらえる丈の余裕は有った...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...その一段下の低さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...部屋の横手は一段下って湯殿へ通じる渡り廊下になっていた...
矢田津世子 「茶粥の記」
...さいわい一段下の道に落ちただけで止ったので...
山川方夫 「予感」
...僕は蝋燭を執つて一段下の洞窟の奥へ降りて行つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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