...一方では量子力学の理論がずんずんと進んで来ましたし...
石原純 「ロード・ラザフォード」
...四茶屋から先は下り一方ではあるが...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...一方では兄弟でおいでになるのに...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...また一方ではこういう話がある...
寺田寅彦 「災難雑考」
...しかし、また一方では、どうしても何かこれについて簡単にでも書いておかなければ自分の気がすまないというような心持ちもする...
寺田寅彦 「B教授の死」
...一方ではもっとも目の利く連中が...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...」一方では、死にかかってる頭脳が考えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一方では愛慕した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...かく消極的に活力を節約しようとする奮闘に対して一方ではまた積極的に活力を任意随所に消耗しようという精神がまた開化の一半を組み立てている...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...一方では犬どもがありとあらゆる声を振りしぼって吠え立てていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...また一方では、家のなかでなにをするかという心配が多分にあった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...一方ではガンディなどが迎えられていた...
三木清 「読書遍歴」
...一方では諏訪に言い寄っている...
森本薫 「華々しき一族」
...一方ではなお鎧(よろい)の紐(ひも)もしめ終らぬというのに早くもその戦友は討たれているという始末である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そしてこういう難解で奇妙な考えを避けるために(ほんとうにこういうことは、よほど骨を折らなければ我々の思想の中に宿ることはできないのである)、一方で「我々は絶対に知ることができない」とか「真理は我々の目のとどかない深い谷の底に埋もれている」とか主張しながら、なお一方では、「これこれの事柄はこれこれの事柄よりも本当らしい」などと言い、自ら判断にのぞむときには、一方の理由よりももう一方の理由の方に傾く自由を受けいれた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...父がまた以前のつきあい仲間へ顔を出し初めて、それの見得も伴ったり、一方では、生糸相場でも損に損を追っていたことだったろう...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...彼はその時一男をひきずり倒して殴(なぐ)りつけたい程じりじりすると同時に、また一方では、その面憎(つらにく)いまで落ちつきはらった胆(きも)っ玉(たま)の太さに、思うさま拍手を送りたくなったのだった...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
...その一方ではきびしくその身を見張っていた」のだった...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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