...一方では老中(ろうじゅう)若年寄衆へこの急変を届けた上で...
芥川龍之介 「忠義」
...一方ではかうも言つておいたら...
薄田泣菫 「茶話」
...そしてたとひ私は多分(あるひはむしろ、直ぐ後に言ふ通り、確かに)私と極めて密接に結合せられてゐるところの身體を有するにしても、しかし一方では、私が延長を有するものではなくてただ思惟するものである限りにおいて、私は私自身の明晰で判明な觀念を有し、そして他方では、物體が思惟するものではなくてただ延長を有するものである限りにおいて、私は物體の判明な觀念を有する故に、私が私の身體から實際に區別せられたものであるといふこと、そして私がこの身體なしに存在し得るといふことは、確かである...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...また一方では流行の諸相でもある...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...ソレ御つゆがこぼれますよ」と云う一方では年かさの姪が小さいのにオッキイ御口をさせている...
寺田寅彦 「祭」
...一方では、敬意があるので、心の中をうち明けようという勇気がくじかれる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そしてまた一方では...
中谷宇吉郎 「温泉1」
...けれども一方では...
夏目漱石 「それから」
...一方では所領が見す見す競売に附せられてしまう――そこで地主は窮迫のあまり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そしてその一方では又...
堀辰雄 「プルウストの文體について」
...いつか一方では庇も出来ていたというわけになります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...こういう車輪のまわりかたを一方に見、一方では、所謂積極に廻転さそうとして若い娘(ムスメ)が、何とも云えない眼を光らせるのを見ます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一方では何とはなしに涙が流れ出してくるのをきまり悪く思って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そして、互いに隣同士の州で、一方では前髪を、他方では後ろ髪を蓄える...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一方ではなお鎧(よろい)の紐(ひも)もしめ終らぬというのに早くもその戦友は討たれているという始末である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼も一方では、「人間は狂った状態においてでなければなんら偉大な業をなしとげることがない」と知っているのだが、しかし彼は飽くまで実際家であり平凡人である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...他の一方では既墾の田地に食料を生産しなければならぬ...
柳田國男 「名字の話」
...一方では笑いどよめいているといった体(てい)たらくである...
吉川英治 「源頼朝」
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