...天主の何たるかをわきまえない見物の老若男女(ろうにゃくなんにょ)さえも...
芥川龍之介 「おぎん」
...葉子はしばらくは気が遠くなって何事もわきまえないでいた...
有島武郎 「或る女」
...すぐぶつかるような時局柄(じきょくがら)をわきまえない安い西洋菓子のような若い女! あの人たちの表情を見習うんですな...
海野十三 「什器破壊業事件」
...俳句本来の性質をわきまえないものだと思います...
高浜虚子 「俳句への道」
...子(こ)のまもるべきこと)をわきまえない...
高山毅 「福沢諭吉」
...之は思想と認識との意義を充分にわきまえない徒輩のことを指すだろう...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...米友がわきまえないほどに没常識ではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...時局をわきまえないとか何とかいう御叱(おしか)りを受けたそうである...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...時局をわきまえないという批評家の御叱(おしか)りは...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...この理をわきまえないならば...
蜷川新 「天皇」
...不肖何ごともわきまえないわたくしが市民諸君の推薦(すいせん)によって市会議員に出ました以上は...
火野葦平 「糞尿譚」
...また何をしようとしているかもはっきりとわきまえないで...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...君は礼儀をわきまえない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...身分をわきまえないしかただと反感を持っていた随身は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...経文のただの一語もわきまえない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分の性質状態をいかに用いるべきかをわきまえないからであり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...礼儀もよくわきまえない野人むきだしな挨拶の仕振りである...
吉川英治 「三国志」
...幼少から親兄弟というものの愛情をわきまえない孤児なので...
吉川英治 「親鸞」
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