...時というものをゆるゆるすり減らすやすりのように日がな日ねもす聞こえていた...
有島武郎 「或る女」
...その石突きの底に尖ったやすりで穴をあけ...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...きれいにやすりでかなぐり落し...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...毎日々々軽石ダノ鑢(やすり)ダノイロンナモノデ擦(こす)ッタノヨ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...たつた今ブラシで掃除して鑢(やすり)を掛けた爪には...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...その鑢(やすり)を推戴(おしいただ)きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...眼鏡をかけた老爺が鑢(やすり)を使っていた...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...槌の音やすりの響が聞え出す...
夏目漱石 「幻影の盾」
...喜太郎はそれを機(しを)に熊手の齒を鑢(やすり)で磨いで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小僧が鋸(のこぎり)の鑢(やすり)の目を叩(たたい)て居る...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...この果実を植える時砥石あるいは鑢(やすり)でその頭を磨り破るか...
牧野富太郎 「植物記」
...紙やすりで、胸のどこかをさかさに撫でられたようで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...鉄をこするやすりの激しい鋭い音にいらいらしない人はほとんどあるまい...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ついに二人はごつい真鍮の首輪をかれの首からやすりできり外すことに成功した...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...もしくは本物のタイプライターや爪鑢(つめやすり)なぞを提(さ)げて...
夢野久作 「奥様探偵術」
...小型のふいごやら、小刻みの鎚の音やら、やすりの音やら、細工場には十六、七人の男が背をまろくしたきりで精出している...
吉川英治 「黒田如水」
...鑢(やすり)を持っといでよ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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