...めり込むやうな静かさの中に夜が更けて行つた...
有島武郎 「お末の死」
...ぐるりと船の胴の間にのめり込む...
泉鏡花 「浮舟」
...軍靴がそれにめり込む...
梅崎春生 「狂い凧」
...うしろにあった鉱石戸棚のひきだしの裏板へめり込むほどの勢だった...
大鹿卓 「金山※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28]話」
...そのままめり込むように崩折れた村松金之助を励まし後日を約束してその場から立去らせ...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...足駄のめり込むような凄まじい泥濘(ぬかるみ)になりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...めり込むように崩れている石灯籠を指します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...魚の尾に近い部位にめり込む...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...ベンウッドは秘密儀式や地下組織にのめり込む性癖がありました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...待合室にのめり込むがいなや...
牧野信一 「創作生活にて」
...やがては自堕落の淵にめり込むやも知れません...
牧野信一 「僕の酒」
...忽ちにメリ/\とめり込むがごときものをおぼえたとあるが...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...真向いに建ったコンクリートの塀の内側へのめり込むことだけはやっと数尺の距離でもちこたえているという風な活計であった...
「朝の風」
...日常の裡にジリリジリリとどこかへめり込む如く生じて来る...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...右手の櫟林へのめり込むようなかたちで...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...反絵の片眼は瞑(つ)むられたまま砂の中にめり込むと...
横光利一 「日輪」
...のめり込むように川底をのぞき下ろして...
吉川英治 「親鸞」
...女はのめり込むように川を覗(のぞ)いた――ぞんざい結びの止めに挿(さ)してある...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索