...じツと辛抱する辛さは無いです...
石井研堂 「元日の釣」
...雁の代りに鴉で辛抱する事にした...
薄田泣菫 「茶話」
...どんなお茶漬か知らぬが仕方なしに辛抱する事と觀念して這入つたのである...
高濱虚子 「俳諧師」
...北海道で辛抱する覺悟なら七圓増して二十二圓は出せる...
高濱虚子 「俳諧師」
...私は少々な雨なら雪駄(せった)で辛抱するが...
高浜虚子 「丸の内」
...どこまで阿呆(あほう)になっていても辛抱できるだけ辛抱する気で...
近松秋江 「霜凍る宵」
...こんど江戸へ出たら辛抱するよ」「それからお前...
中里介山 「大菩薩峠」
...少し辛抱するうちには兵隊も濟むし其上でなら私らも共々心配をして屹度一緒にしてやるが...
長塚節 「芋掘り」
...当分辛抱するさと打遣る様に云つたが...
夏目漱石 「それから」
...または世の中で合わせるまで辛抱するよりほかに道はなかろう」「しかし僕なんか...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...石垣の方へ廻しているのなら、今日はこちらへ落としてもらいたいですが、半日やそこいらなら、辛抱するけれど、一滴も出ないで、一日中ってことになると、まことに悲しいでのう、お客様商売で、お客様に、風呂にも入ってもらえんことになるで」大山は、緑屋のおかみにとっ捕まると、要求が無理でないだけに、返答にも困るし、対策に到っては、手も足も、どころではなく、水が出ないので、逃げ出そうとしたのだが、間に合わなかった...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...お互に辛抱するようにして...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...こうして毎日朝湯の序でにこっそりと隠れるように家へ帰っては病める良人を看ながら五日辛抱すると...
細井和喜蔵 「女給」
...それに此の工場は土着の者が多数で彼のやうな者が生涯辛抱するには工場の空気があまりに窮屈に作られてゐる事...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...辛抱するに越したことはねえさ...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...しかしホテル料理も大概な人は我慢(がまん)して食べるので旅先だから仕方がないと辛抱する位なものです...
村井弦斎 「食道楽」
...と喚きだしたいのをやっと辛抱するばかりであった...
山本周五郎 「風流太平記」
...明日の朝まで辛抱することだ...
横光利一 「夜の靴」
便利!手書き漢字入力検索