...葉子はそのむなしい哀感にひたりながら...
有島武郎 「或る女」
...両方とも此んな危急(ききゅう)の状況にあってはむなしい営みに見えた...
梅崎春生 「日の果て」
...これは、確実にむなしい、路なのだから、と審判という燈台は、この世ならず厳粛に語るだろう...
太宰治 「もの思う葦」
...むなしい日々)――それを医者たちから勧められてますます生じてくる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ただむなしい空虚が残っていました...
豊島与志雄 「高尾ざんげ」
...悄然(しょうぜん)とむなしい旅から戻って来た...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...この部屋にやってきてまったくむなしい結果に終りたくないためだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...壮年時代を通じてある意味ではただむなしい役目を果していたにすぎないと言いうる...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...二年間の長いむなしい年月で初めてだね」エルシがテンプルの首に両腕を回して...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...今の成功などむなしい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...むなしい怒りと絶望の涙があった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...四十年のむなしい夢を見せてください...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...今ではすべてむなしいことであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...永遠という言葉は甚だむなしいものだが...
室生犀星 「陶古の女人」
...すべての観念論のむなしいことを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...むなしい思いに耐えぬらしかった...
吉川英治 「私本太平記」
...むなしいものだけが心に澱(おど)んでくるのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...むなしい日々をどうする事もできなかった...
吉川英治 「源頼朝」
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