...なんとむなしい自慢であろう...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...葉子はそのむなしい哀感にひたりながら...
有島武郎 「或る女」
...大遠征軍、貴公子の御大将、艱苦、希望、大見得――そのすべてがついに、むなしい屈辱と、無限に中途半端な睨み合いの底に沈み――つまり、瓢箪鯰の、チロオヌ一流の勝利へと、まるめこまれたのだった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...これは、確実にむなしい、路なのだから、と審判という燈台は、この世ならず厳粛に語るだろう...
太宰治 「もの思う葦」
...わしの眼から見ると別の光景じゃ」「いったいどのような絵で?」坊さんはむなしい期待をいだきながら黙っていた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...一八七〇年以前のむなしい眠りからフランス音楽を脱せしめんために費やされた精力の量を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...成功は不成功以上にむなしいものだとは思えないでしょうか...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...日本人のむなしい誇称にすぎなかつた...
蜷川新 「天皇」
...ところがそれがむなしい期待というものだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...この部屋にやってきてまったくむなしい結果に終りたくないためだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...壮年時代を通じてある意味ではただむなしい役目を果していたにすぎないと言いうる...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...俺ならどこでも分かるぞ」むなしい自慢...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...むなしい怒りと絶望の涙があった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...四十年のむなしい夢を見せてください...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...むなしい気位に、そんなに拘泥(こうでい)しなければならないのか...
本庄陸男 「石狩川」
...私のためには小さな救い主であった今はむなしい彼女の魂に向って合掌した...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...すべての観念論のむなしいことを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...父子(ふし)のめぐり会うのぞみはついにむなしいぞ...
吉川英治 「神州天馬侠」
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