...葉子はそのむなしい哀感にひたりながら...
有島武郎 「或る女」
...26またたきのうちに香(か)をこめて みちにちらばふ むなしい大輪のばらのはな...
大手拓次 「藍色の蟇」
...むなしいのだ...
太宰治 「正義と微笑」
...いかにもしてその思うところを言いあらわし自分の使命を了解させたいとむなしい苦悶(くもん)をしているようであった...
太宰治 「地球図」
...それはむなしい言葉であるのがわかっていながら...
太宰治 「めくら草紙」
...親愛なる友情にたいするそのむなしい希望がよみがえってくるのを感じた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼の心はめったにむなしいことがなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...死んだ方がましだ」第三章おそらくむなしい試みは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...二年間の長いむなしい年月で初めてだね」エルシがテンプルの首に両腕を回して...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...「いまさら推測してもむなしいですし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...今の成功などむなしい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...むなしい怒りと絶望の涙があった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...むなしい気位に、そんなに拘泥(こうでい)しなければならないのか...
本庄陸男 「石狩川」
...今夜のそれは夥しいむなしいものの群で...
室生犀星 「渚」
...これでもすべてがむなしいか」彼は眼をつむったまま微笑した...
山本周五郎 「あだこ」
...むなしい明け方にガッカリした疲れを見合う...
吉川英治 「江戸三国志」
...いつぞやの晩はむなしい交唇(くちづけ)だけで別れたこと...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ただのむなしい虚無ではない...
吉川英治 「随筆 新平家」
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