...兎に角作品の与へるものをまともに受け入れることが必要であります...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...体がいくつあっても足りませんので」そう言って矢部は快げに日の光をまともに受けながら声高に笑った...
有島武郎 「親子」
...雅子の上にまともに眼が据えられないのだった...
高見順 「如何なる星の下に」
...……あったら困るだろう」「あったらありがたいのですわ」「ほんと」北村さんの眼はこっちの眼をまともに見つめた...
田中貢太郎 「萌黄色の茎」
...まともに太陽が昇る(この頃は右に偏っているが)...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...“塩翁院柳家井月居士”夕日をまともに...
種田山頭火 「旅日記」
...」クリストフは相手をまともにながめた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...駒井さんはそれをまともにとって...
豊島与志雄 「白い朝」
...それがいつもまともにこちらへ顔を向けないで...
豊島与志雄 「微笑」
...それにまともにぶつかって...
中里介山 「大菩薩峠」
...まともにながめて...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここへ来て、まともに、わが家の火の全景を見渡した時、はじめて冷然として、その持てるところの強味が、土から生えたもののようであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...南東の陽気をまともにうける...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...まともに顔へ当る...
夏目漱石 「三四郎」
...二人の方へまともに躍りかかつて来た...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...本当にひさしぶりでまともに顔を見合わせたお竜ちゃんと私とは...
堀辰雄 「幼年時代」
...まともに高座の顔を見上げてやる勇気なんか...
正岡容 「寄席」
...彼はまともに甲斐を見あげながら...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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