...まともに話が出来ない...
太宰治 「正義と微笑」
...・いちにち雨ふり春めいて草も私もめつきり春めいて百舌鳥が啼くのもゆふ凪の雑魚など焼いて一人・寝床へまでまんまるい月がまともに・かうして生きてゐる湯豆腐ふいた二月十九日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...私はまともにじっと彼女を眺めてやった...
豊島与志雄 「道化役」
...心をつき刺すような眼付をじろりとまともに受けたのを...
豊島与志雄 「野ざらし」
...死というものに初めて直面した苦しみを、まともに受けて、八百長なしに取組んでいるのですから、その苦しみは惨憺(さんたん)たるものであると共に、名状すべからざる奇観です...
中里介山 「大菩薩峠」
...塀に足を掛けた途端に一道の殺氣が森閑とした家の中から奔り出てまともに額を打つたので...
中島敦 「名人傳」
...まともに大きな草山に続いている...
夏目漱石 「草枕」
...まともに向つてはとても勝てさうもないから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まともに曲者の顏を照して居るではありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まともに季節の感覚が映つて来なかつた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...まともに二人の顔を見ることができんのですか?」この時...
平林初之輔 「悪魔の聖壇」
...まともにぶっ突かって来そうになったことなどもありました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...朝の陽がまともに照りつけている...
本庄陸男 「石狩川」
...――まともに陽をうけて...
牧野信一 「晩春の健康」
...一度はまともに逢って言葉がかわしたさに...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...はじめてトヨをまともに見る)どうなすつたんです?……どうなすつたんです?(間...
三好十郎 「妻恋行」
...まともに副院長の顔を見上げた……その唇にほのめいている意地の悪い微笑を……その額に輝いている得意満面の光りを...
夢野久作 「一足お先に」
...「敵が、まともに来れば、両翼でおおいつつみます...
吉川英治 「私本太平記」
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