...」浦島はいよいよまごつき...
太宰治 「お伽草紙」
...この句を渡されて、去来先生、大いにまごつき、けれども、うむと真面目にうなずき、ただどひやうしに長き脇指...
太宰治 「天狗」
...汐田のだしぬけな来訪に幾分まごつきはしたが...
太宰治 「列車」
...――そういうたらお母さんちょっとまごつきはってなあ...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...やつて来た人から何やかと話しかけられることに一種のまごつきと期待を現しかけた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...ひどくまごつきはしましたがね...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...意見を述べてる最中にまごつき...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は文句にまごつき...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ある楽節ではまごつき...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...だれがクリストフにパンを与えてくれるか?」しかし彼らはそんなことにまごつきはしなかったろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
......
中里介山 「大菩薩峠」
...八百屋はおおまごつきだ...
久生十蘭 「だいこん」
...「お三どん新参で大狼狽(おおまごつき)……」と私の面(かお)を見て微笑(にッこり)しながら...
二葉亭四迷 「平凡」
...ラッシュブロウ領主はおろしたての礼服にちょっとまごつきながら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...まごつきはしなかつたの...
牧野信一 「毒気」
...相手が自分でいった思い切った言葉のためにまごつきだすことを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...かんじんな彼のいわゆる「町」なんていうものは、遥かうしろに、田園を綴った長閑(のどか)な工場街として遠く見えているだけで、僕らがまごつき、初めて自動車を降りた所などには、町のかけらも見当りはしない...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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