...腫(は)れぼったい瞼(まぶた)を暗い灯ににぶく光らせながら...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...舞鶴(ぶくわく)天に游(あそ)ぶが如し」とあるから...
薄田泣菫 「茶話」
...その椅子へ手提袋(てさげ)や暖手套(てぶくろ)を投げだしたものであったのだ...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「ふみたば」
...胸と腹は水ぶくれにふくらみ...
豊島与志雄 「田園の幻」
...二重廻(にじゅうまわし)やコートや手袋(てぶくろ)襟巻(えりまき)に身を粧(よそお)うことは...
永井荷風 「雪の日」
...並(なみ)の状袋(じょうぶくろ)にも入れてなかった...
夏目漱石 「こころ」
...下(しも)っ膨(ぶく)れのおっとりとした美男です...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...手には空色の手ぶくろをすつぽりとはめてみた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...にぶく鉛色に光つた海が...
林芙美子 「浮雲」
...かたぶく軒端(のきば)の十軒(けん)長屋(ながや)二十軒(けん)長屋(ながや)...
樋口一葉 「たけくらべ」
...素姓も知れぬ輩(てあい)が黒羽二重の小袖に着ぶくれ...
久生十蘭 「鈴木主水」
...月光のほてりで、ずんぐりした兇器の厚ぼったい刃が、にぶく白い...
火野葦平 「花と龍」
...血ぶくれになった蚯蚓(みみず)の胴のようなものが関節ごとに不恰好(ぶかっこう)にくびれ...
本庄陸男 「石狩川」
...愛(あい)ちやんは其扇子(そのせんす)と手套(てぶくろ)とを取上(とりあ)げ...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...膝ぶくろを作って膝にあてたら...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...胃ぶくろが暴れて苦悶した...
吉川英治 「剣の四君子」
...殊に、もう十七歳の若者だ、胃ぶくろは、喰っても喰っても食い足らない気持だし、大きな屋敷を見れば、あんな屋敷に住んでみたいと思い、豪華な武家の身装(みなり)を見れば、自分の身装が顧(かえり)みられ、美しい女達を見れば風のなかの香(におい)を強く感じる――とはいえ、どんな慾望を思うよりも先に、母を幸福に――という念願が、常に前提として彼にはあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...それを妙なじぶくり顔や別な恰好に出して...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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